「自己生成」という概念に焦点をあて、イェイツ作品を読み解く。 ▼ノーベル文学賞受賞詩人イェイツ。「老境に差しかかって創作意欲が減退するのは、ひとえに性的能力が衰退したからに他ならない」と考えた彼は、アンチエイジング医学の先駆をなす、ある若返り手術を受けた。創造的営為とセクシュアリティの関係に注目しながら、後期イェイツ作品を検証する。
はじめに 第1章 シュタイナハ手術 第2章 単為生殖 第3章 神聖授精 第4章 斬首/去勢 おわりに あとがき 文献案内
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
萩原 眞一(はぎわら しんいち) 慶應義塾大学理工学部教授。1954年生まれ。1981年、慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程修了。中京大学教養部専任講師、慶應義塾大学理工学部専任講師、助教授を経て、2003年より現職。専攻は現代イギリス文学。主要著書・論文に、『身体医文化論―感覚と欲望』(共著、慶應義塾大学出版会、2002年)、『腐敗と再生―身体医文化論・』(共著、慶應義塾大学出版会、2004年)、『雷文化論』(共著、慶應義塾大学出版会、2007年)、「イェイツと「半アジア的」ギリシャ」(『イェイツ研究』第39号、2008年)などがある。
|