サロメのダンスの起源
フローベール・モロー・マラルメ・ワイルド
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▼文学・美術界で脈々と生み出される「Femme Fatale(宿命の女像)」に、フローベールのサロメがどのような影響を与えたのか、19世紀後半のサロメ神話の形成過程について文芸間の比較研究を行い(マラルメ、ワイルド)、その一大潮流を明らかにする。
本書は、日本図書館協会選定図書です。
cahier(日本フランス語フランス文学会発行) 03号(2009年3月)で紹介されました。
週刊読書人 2009年2月20日号(第2776号)4面で紹介されました。
はじめに
序章 サロメのダンス――その文学的源泉 1 マルコによる福音書 2 マタイによる福音書 3 フラウィウス・ヨセフス『ユダヤ古代誌』 4 ヤコブス・デ・ウォラギネ『黄金伝説』 5 フローベール『ヘロディアス』 6 ワイルド『サロメ』
第I章 フローベール『ヘロディアス』――サロメのダンスの起源 1 物語の構想 2 民族・政治・宗教 3 供犠の物語――ファム・ファタルとしてのヘロディアス 4 バビロンの誘惑 5 大地母神キュベレー― ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
大鐘敦子(おおがね あつこ) 1964年京都生まれ。1993年、慶應義塾大学大学院文学研究科仏文学専攻博士課程満期単位取得退学。2005年、慶應義塾大学大学院文学研究科仏文学専攻博士学位取得(論文)。現在、関東学院大学法学部教授。著作に、La genèse de la danse de Salomé : L'« Appareil scientifique » et la symbolique polyvalente dans Hérodiasde Flaubert (慶應義塾大学出版会、2006年)、詩集『森の囁き』(思潮社、2007年)など。
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