▼知られざるマニエリスム詩人の世界。 17世紀フランスに彗星のごとく現れたテオフィル・ド・ヴィオー(1590-1626)、その波瀾にみちた生涯と夢幻的な作品の数々を論じた本邦初のヴィオー研究書。
第9回 日本詩人クラブ “詩界賞”(評論部門)を受賞! 日本詩人クラブ “詩界賞”(評論部門)の詳細はこちらから

第一部 人生と生涯 I マニエリスム詩人? バロック詩人? ヴィオー観史概説 II 生涯 III ヴィオー文学の特質概観 IV 二人のヴィオー――詩人の肖像画について V テオフィル・ド・ヴィオーとモンモランシー公爵夫人
第二部 作品 I オード『朝』 II オード『孤独』 III スタンス「死の恐怖は……」とオード「何と幸せなことか……!」の間 ――宮廷での政争による死の恐怖から田園での賢者の理想的生活へ IV 『ド・L氏への弔慰』、 ……
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井田三夫(いだ みつお) 1942年埼玉県本庄市生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒(1967年)、同大学院文学研究科博士課程修了(1974年)、新ソルボンヌ大学(パリ第3大学)博士課程留学(ジャック・モレル教授に師事、1981〜82年)、19世紀フランスロマン主義文学、16〜17世紀フランスマニエリスム・バロック文学専攻。現在慶應義塾大学法学部教授。 1980年頃まで主としてジェラール・ド・ネルヴァルを研究、フランス留学の頃より現在まで主としてテオフィル・ド・ヴィオーを研究。1990年フランス・クレラック市におけるテオフィル・ド・ヴィオー生誕400年祭でCNRS(国立科学研究所)のモーリス・ルヴェール教授とともに記念講演を行う(演題:L’État présent de Théophile de Viau, son lieu de naissance et sa mère)。 三田文学会員、雑誌『三田文学』に評論「詩におけるユーモアの復権――内藤丈草論」を掲載(1974年)。俳人協会主催春季俳句古典講座(「芭蕉の弟子たち」)で内藤丈草を担当、講演(1988年)。著書に『ネルヴァルの幻想世界――その虚無意識と救済願望』(慶應義塾大学法学研究会、2007年)がある。
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