イスラームにおける神と人、その関係のあり方を易しく説き起こし、西欧の人権思想や法思想との比較分析から、イスラームの人権論をわかりやすく紹介。イスラームにおける法的平等、経済的平等、政治的平等、自由といった問題を概説する中で、その理想と現実を直視し、「人間であるというただそれだけの理由で尊重され付与される」イスラーム人権思想の神髄を伝える。
第1章 イスラームについて 三つのイスラーム/イスラームとは
第2章 イスラームにおける人間 人間は弱く創られている/恩知らずな人間/人間のありよう
第3章 イスラームにおける人権 アッラーによる人間に対する尊重/イスラームにおける人権の基礎
第4章 イスラームの人権の理想と現実 何が守られなければならないのか/イスラームにおける人間の内面の構成/法の一般的目的と人権/イスラームにおける人権論の諸相/イスラームにおける人間と人権に ……
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1960年神奈川県生まれ。慶應義塾大学総合政策学部教授、法学博士。 1984年中央大学法学部卒業。1990年中央大学大学院法学研究科博士課程後期課程規定年限経過後退学。シリア国立アレッポ大学アラブ伝統科学研究所客員研究員(93〜99年)、同大学学術交流日本センター主幹(95年〜99 年)、慶應義塾大学総合政策学部助教授(99年〜05年)を経て2005年4月より現職。 専門はイスラーム法。イスラームの教えを軸にして人間・社会・法・文化・ガバナンスにかかわる総合的研究のほか、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスを拠点にアラブ・イスラーム圏との実践的な相互理解を目指す地域研究・文化交流も積極的に展開している。 著訳書に、ワーイル・ハッラーク『イジュティハードの門は閉じたのか』(慶應義塾大学出版会、2003年)、カラダーウィーほか『イスラームにおける人権』(慶應義塾大学湘南藤沢学会、2001年)、『フサイニー師「イスラーム神学50の教理」――タウヒード学入門』(慶應義塾大学出版会、2000年)等がある。
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