<わが恋は虹にもまして美しき>しのぶ恋、かなしい恋、はかない恋、せつない恋……恋人たちの運命の出会いと別れ、さまざまな恋のゆくえを文学・歴史学・社会学・心理学・教育学が解き明かす、甘美な「恋」の世界
恋の世界の入門 柴田陽弘
第一部 恋は異なもの I 不倫のためのフランス文学 荻野安奈 II 愛のためなら流刑地までも 岑村傑 III 親愛なるポジー 河内恵子
第二部 君に捧げん IV 神に禁じられたロマンティック・ラブ 高橋勇 V 恋の選択 織田輝哉 VI タブーと侵犯 小倉孝誠
第三部 夢まぼろしのごとくなり VII エヘドの娘の「恋」 辺見葉子 VIII 二世の恋 柳田利夫 IX 王子 ……
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執筆者紹介(掲載順)
柴田陽弘(しばた・たかひろ) 1942年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。 慶應義塾大学文学部教授。専攻は、近代ドイツ文学・思想、文化史。 主要著作・論文:『自然と文学』(編著、慶應義塾大学出版会、2001年)、『文学のこどもたち』(編著、慶應義塾大学出版会、2004年)、『啓蒙主義事典』(監訳、現代思潮新社、2005年)など。
荻野安奈(おぎの・あんな) 1956年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。 慶應義塾大学文学部教授。専攻は、16世紀フランス文学。 主要著作・論文:『死の発見』(鼎談、岩波書店、1997年)、「“第二之書パンタグリュエル”第16章試訳、あるいは作品の“へそ”について」(『藝文研究』77号、2000年)「ラブレーとノストラダムス」(『ノストラダムスとルネサンス』、岩波書店、2000年)など。
岑村 傑(みねむら・すぐる) 1967年生まれ。パリ第4大学博士課程修了。 慶應義塾大学文学部助手。専攻は、20世紀前半を中心とした現代フランス文学。 主要著作・論文:「ジャン・ジュネにおける二つの「列車の啓示」について」(『フランス語フランス文学研究』第69号、1996年)、『フランスを知る』(共著、法政大学出版局、2003年)、ルイ・シュヴァリエ『三面記事の栄光と悲惨』(共訳、白水社、2005年)など。
河内恵子(かわち・けいこ) 1953年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。 慶應義塾大学文学部教授。専攻は、近現代英文学。 主要著作・論文:『文学のこどもたち』(共著、慶應義塾大学出版会、2004年)、『イギリス文学と旅のナラティヴ――『マンデヴィルの旅』から『ドラキュラ』まで』(共著、慶應義塾大学出版会、2004年)、『深淵の旅人たち――ワイルドとF.M.フォードを中心に』(慶應義塾大学出版会、2004年)など。
高橋 勇(たかはし・いさむ) 1973年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程修了。 慶應義塾大学文学部助手。専攻は、近現代英文学。 主要著作・論文:「『指輪物語』をめぐる七つの問題」(『ユリイカ』4月臨時増刊号、2002年)、‘Walter Scott's Poetry and Romantic Medievalism', Studies in English Literature, English no. 46 (2005)、ウィリアム・ブレイズ『書物の敵』宮利行・監修(翻訳、八坂書房、2004年)など。
織田輝哉(おだ・てるや) 1962年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。 慶應義塾大学文学部助教授。専攻は、理論社会学、数理社会学、計量社会学。 主要著作・論文:「現実構成のゲーム論的展開」(『哲学』第101集、三田哲学会、1997年)、「社会学における進化論的アプローチと合理的選択アプローチ」(『理論と方法』12巻2号、数理社会学会、1998年)、「福祉国家発展の時系列データ分析――pooled time-series dataの利用」(『海外社会保障研究』142号、国立社会保障・人口問題研究所、2003年)など。
小倉孝誠(おぐら・こうせい) 1956年生まれ。パリ第4大学博士課程修了。 慶應義塾大学文学部教授。専攻は、近代フランスの文学と文化史。 主要著作・論文:『推理小説の源流』(淡交社、2002年)、エミール・ゾラ『時代を読む 1870-1900』(共訳、藤原書店、2002年)、『「感情教育」歴史・パリ・恋愛』(みすず書房、2005年)など。
辺見葉子(へんみ・ようこ) 1959年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。 慶應義塾大学文学部助教授。専攻は、中世英文学、ケルト語文学。 主要著作・論文:「西方の楽園への航海者たち」(『ユリイカ』2002年4月臨時増刊号、2002年)、「妖精信仰と魔女裁判」安田喜憲・編(『魔女の文明史』、八坂書房、2004年)、J.R.R.トールキン「航海譚(イムラヴ)」(翻訳、『ユリイカ』2002年4月臨時増刊号、2002年)など。
柳田利夫(やなぎだ・としお) 1952年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。 慶應義塾大学文学部教授。専攻は、近代日本人史(日本人移民史)。 主要著作・論文:『ペルー 太平洋とアンデスの国 近代史と日系社会』(中央公論新社、1999年)、『移民地事情』(不二出版、2000年)、『ラテンアメリカの日系人』(慶應義塾大学出版会、2002年)など。
大串尚代(おおぐし・ひさよ) 1971年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了(Ph.D)。 慶應義塾大学文学部助手。専攻は、アメリカ文学。 主要著作・論文:『ハイブリッド・ロマンス』(松柏社、2002年)、『TAMALA2010コンプリートブック』(共著、平凡社、2002年)、“Romanticizing Slaveny: Dangerous Crossing in Child, Twain and Chase-Riboud”(Mark Twain Studies 1, 2004)など。
安藤寿康(あんどう・じゅこう) 1958年生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了。 慶應義塾大学文学部教授。専攻は、教育心理学、行動遺伝学。 主要著作・論文:『心はどのように遺伝するか』(講談社、2000年)、『ふたごの研究』(共著、ブレーン出版、2001年)、“Genetic and environmental structure of Cloninger's Temperament and character dimensions”(Journal of Personality Disorders, 2004)など。
渡辺秀樹(わたなべ・ひでき) 1948年生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。 慶應義塾大学文学部教授。専攻は、家族社会学、教育社会学。 主要著作・論文:“Transformations of family norms; Parents' expectations of their children's family life style”(in Myers-Walls, J.A., & P. Somai (eds.), Families as Educators for Global Citizenship, 2001)、『現代家族の構造と変容』(共編著、東京大学出版会、2004年)、『現代日本の社会意識:家族・子ども・ジェンダー』(編著、慶應義塾大学出版会、2005年)など。
渡辺 茂(わたなべ・しげる) 1948年生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了。 慶應義塾大学文学部教授。専攻は、生物心理学。 主要著作・論文:『心の比較認知科学』(ミネルヴァ書房、1998年)、『ヒト型脳とトリ型脳』(文藝春秋社、2002年)、Comparative study of mind (eds.) (慶應義塾大学出版会、2003年)など。
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