初期の詩篇からその死まで。 19世紀フランス後期ロマン派の詩人・作家ジェラール・ド・ネルヴァルの 多彩なテクストを網羅的に読み解き、その夢と狂気、幻想世界の遍歴を追う。

まえがき 凡例 序論 《註》
第一部 試作品における二つの精神の流れ T 初期詩篇『オドレット』試解――「祖母」、「従妹」について 1.「祖母」≪ 1a Grand'mere ≫試解 2.「従妹」≪ La Cousine ≫試解
U 詩作品における生への意識と死への意識の変遷・交錯 ――「従妹」から「オリーヴ山のキリスト」をへて「エル・デスディチャド」へ/ 「ファンテジー」から「黄金詩篇」をへて「アルテミス」へ ……
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慶應義塾大学法学部教授 1942年、慶應義塾大学大学院文学研究科仏文学専攻博士課程修了 【研究分野】19世紀前半のロマン主義文学、ジェラール・ド・ネル ヴァル、マニエリスム・バロック文学、テオフィル・ド・ヴィ オー。 【主要論文】「オード『兄へのテオフィルの手紙』(書簡 詩)について―絶対的決定論からピュロン主義的予定説へ」(教養 論叢95号)、「クリスティアーヌ・サンジェール『魂の物語』― 東洋的一切放下による自己救済への願望」(教養論叢107号)
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