Contents
目次
ネルヴァルの幻想世界
A5判/上製/504頁
初版年月日:2005/07/10
ISBN:
978-4-7664-1152-2
 
(4-7664-1152-8)
Cコード:C3390
税込価格:8,030円
ネルヴァルの幻想世界
その虚無意識と救済願望

目次

まえがき
凡例
序論
《註》

第一部 試作品における二つの精神の流れ
T 初期詩篇『オドレット』試解――「祖母」、「従妹」について 1.「祖母」≪ 1a Grand'mere ≫試解
2.「従妹」≪ La Cousine ≫試解

U 詩作品における生への意識と死への意識の変遷・交錯
――「従妹」から「オリーヴ山のキリスト」をへて「エル・デスディチャド」へ/ 「ファンテジー」から「黄金詩篇」をへて「アルテミス」へ 1.「ファンテジー」
2.「宿駅」
3.「オリーヴ山のキリスト」
4.「黄金詩篇」
5.「エル・デスディチャド」
6.「アルテミス」
《註》

第二部 偶然・夢・狂気・現実─―ネルヴァルにおける認識論的懐疑
T アザール意識の変容――偶然の問題
U 「いまひとたび」の神話
V 夢・狂気・現実――認識論的懐疑へ
《註》

第三部 空間的・心理的動性への欲求――ネルヴァルの救済願望をめぐって
T 「移動」への欲求の諸相とその意義
1.社会的・時代的な要因
2.個人的・本質的な要因
U 意識の運動・志向性とその諸相
1.意識の水平的運動性
2.意識の垂直的運動性
3.夢のもつ空間的・時間的凝縮作用
《註》

第四部 罪責意識について――『愛の書簡』『オーレリア』の精神的・宗教的意味
T 『愛の書簡』における罪責意識
U 『オーレリア』における罪責意識
V 倫理的罪責意識
W 形而上学的・宗教的罪責意識
X 最後に――罪責意識の精神的・宗教的意味
《註》

第五部 『シルヴィ』の世界から『オーレリア』の世界へ――虚無意識と救済願望の間
T 『シルヴィ』の世界とその〈虚無〉について――昼(生)の意識と闇(死)の意識の葛藤
1.『シルヴィ』の時間的構造と虚無意識
2.「オリーヴ山のキリスト」的虚無
3.虚無を超えて、喪失の意味づけへ
4.虚無と救済の間――『オーレリア』の世界へ
U ネルヴァルの『シルヴィ』について――ヒロインシルヴィをめぐって 1.『シルヴィ』の主題をめぐる諸説
2.モーリス・サンド宛の手紙
3.カトリック的世界観への回帰の試みとその挫折
4.最後に
《註》

第六部 喪神意識と黒い太陽について――「オリーヴ山のキリスト」『オーレリア』の世界と喪神意識
T 喪神意識=虚無意識
U 「オリーヴ山のキリスト」とジャン = パウル・リヒターの『ジーベンケース』の断章その他との比較
V 「黒々とした底無しの眼窩」=黒い太陽
W 喪神意識=求神意識――ネルヴァルはニーチェの先駆者?
《註》

第七部 ネルヴァルの死について
T 謎の死
U 矛盾
V 殉教
W 残された謎
《註》
ジェラール・ド・ネルヴァル年譜
あとがき
文献目録抄
ページトップへ
Copyright (C)2004-2024 Keio University Press Inc. All rights reserved.