日本政府が個々の国家との友好関係の確立・維持、あるいは争点の処理において経済的手段をいかに活用してきたのか。日本の対中政府資金供与における政策過程と経済手法、その影響を、1978―1997年の各内閣期ごとに検証する、気鋭の論考。
第21回(2005) 大平正芳記念賞受賞。
まえがき
第一章 日本経済外交への分析視角 ――経済援助・経済制裁・日本型経済外交―― 第一節 経済外交をめぐる諸概念 一 日本の経済と外交 二 経済パワーと影響力 三 経済外交の構成要素――経済援助と経済制裁 第二節 日本型経済外交とは 一 経済外交の中枢的手段――経済協力、政府開発援助 二 日本型経済外交のパフォーマンス 二国間関係の基盤 経済制裁に対する経済援助の優位 限られた政策手段と多数の政策目標< ……
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徐 承元(ソウ・スンウォン) 関東学院大学法学部法政策学科助教授 1966年、韓国・礼山生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程修了(法学博士)。高麗大学BK21東アジア教育研究団博士後研究員(2000年度)、高麗大学亜細亜問題研究所研究助教授(2001年度)を経て、2002年度より現職。 主要著作に、『中国政治と東アジア』(共著、慶應義塾大学出版会、2004年)、『北朝鮮経済改革研究』(共著、ソウル:フマニタス、2002年)、Rising Sun, Morning Calm: Friction between Japanese and Koreans Imperils American Security in East Asia (Co-authored/Co-work with Chung-in Moon, forthcoming) ほか。
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