公的財政と私的供給という、国際的にみてもきわめてユニークな構造をもつ日本の医療行政。その歴史的文化的側面に着目し、内務省から厚生省に至る変遷をたどり、今後の医療行政の課題を明らかにする。

はじめに
第一章 「医制」の制定―わが国医療行政の原点 第二章 内務省衛生局と長与専斎 第三章 後藤新平と医療行政 第四章 医療保険制度の展開 第五章 医療機関の発展―その量と質 第六章 大学医学部と医療行政 第七章 薬事行政の展開 第八章 厚生省と医療政策 第九章 先端医療の衝撃 終 章 今後の課題と展望
あとがき 主要参考文献
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笠原英彦(かさはら ひでひこ) 慶應義塾大学法学部教授、法学博士。1956年東京都生まれ。1980年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。1985年同大学院法学研究科博士課程修了。専攻は日本政治史、日本行政史。 著書に『明治国家と官僚制』『日本行政史序説』(以上、芦書房)、『天皇親政』(中公新書)、『天皇と官僚』(PHP新書)など。
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