・戦後日本を代表する建築家・槇文彦と慶應義塾との交流の記録。 ・ゆかりある人々への取材や研究を通して世界的建築家の知られざる素顔に迫る。 ・槇が手がけた慶應義塾大学キャンパスの貴重な写真や図面資料を集成。
槇文彦は、谷口吉郎設計の慶應義塾幼稚舎で学んだ幼少期を原風景として述懐している。後年は慶應の建築を多く手がけ、母校との絆を深めた。慶應義塾に残した槇の発言や関係者への取材、研究を通して世界的建築家の私的な交流をひもとく。
学び舎として、建築家として、学塾と歩んだ世界的巨匠の足跡
戦後日本を代表する建築家・槇文彦(1928-2024)。 谷口吉郎設計の幼稚舎校舎で過ごした幼少期を原体験とし、慶應義塾での学びを通して建築家としての自己を形成した。 後年には三田、日吉両キャンパスの諸施設や湘南藤沢キャンパス(SFC)の設計を手掛け、再び母校との関係を深めた。 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス寄附講座「槇文彦建築とアーバニズム思想」におけるリサーチや建築家と所縁の深い人々へのインタビューとともに、槇自身の対話の記録、図面資料、論考等を集成。 建築家として学塾と親密な絆を結んだ槇文彦の、慶應義塾における足跡をたどる。

写真構成「慶應義塾の槇文彦建築」(新良太他) 慶應義塾の槇文彦(池田靖史)
第1章 随筆 坪井みどり「《西方への旅》の手帳から」 竹中統一「驥尾(きび)に付す──槇文彦先生に導かれて」 槇 直美「建築家の後ろ姿」 中島直人「アーバニストとしての槇文彦」 小林博人「建築設計とアーバニズム思想の基礎を築いたセントルイス・ワシントン大学」 池田靖史「SFCの槇文彦」 大沼徹「槇文彦アーカイブに向けて」 渡部葉子「建築とアーカイブ」
第2章 証言(インタビュー) 長島キャ ……
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池田靖史(いけだ・やすし) 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻特任教授 1987年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了。1987-95年槇総合計画事務所勤務を経て、1995年池田靖史建築計画事務所(現IKDS)設立。慶應義塾大学環境情報学部助教授等を経て、2008年より同大学院政策・メディア研究科教授。2022年より現職。編著書に『情報と建築学──デジタル技術は建築をどう拡張するか』(共編、学芸出版社、2024年)、『都市のあこがれ──東京大学槇文彦研究室のその後とこれから』(共編、鹿島出版会、2009年)など。
小林博人(こばやし・ひろと) 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授 1988年京都大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了、1992年ハーバード大学大学院デザインスクールデザイン学修士、2003年同博士課程修了。デザイン学博士。日建設計、ノーマン・フォスター事務所などを経て、2003年小林・槇デザインワークショップ(KMDW)、2020年ベニアハウス設立。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科准教授を経て、2012年より現職。著書に、『シンポジウム 未来の建築のための提言──新たな眼差しを求めて』(槇文彦との共著、木族Networks、2015年)など。
大沼徹(おおぬま・とおる) 2021〜25年度慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任助教、大沼建築・環境計画事務所代表 1989年東京大学工学部建築学科卒業、1991年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了。1991–2005年槇総合計画事務所勤務を経て、2005年大沼建築・環境計画事務所設立。2015年より関東学院大学建築・環境学部非常勤講師兼任。槇総合計画事務所時代の主な担当作品として、慶應義塾湘南藤沢キャンパス大学院棟、新潟コンベンションセンターなど。建築の設計に加え、町田市を中心とした地域景観活動にも取り組む。
渡部葉子(わたなべ・ようこ) 慶應義塾大学アート・センター教授、慶應義塾ミュージアム・コモンズ副機構長 1988年慶應義塾大学大学院文学研究科美学美術史学専攻修士課程修了。1987年東京都美術館学芸員、1995年東京都現代美術館学芸員、2006年慶應義塾大学アート・センターに着任。2008年より「慶應義塾の建築」プロジェクトを主導。アーカイヴ活動と展示やワークショップを結びつけた活動を実践している。「慶應義塾の建築プロジェクト 谷口吉郎と日吉寄宿舎」展(2013)など。
新倉慎右(にいくら・しんすけ) 大阪大谷大学文学部特任准教授、慶應義塾大学アート・センター訪問所員 2006年慶應義塾大学文学部美学美術史学専攻卒業。マルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルク留学を経て、2015年慶應義塾大学大学院文学研究科美学美術史学専攻博士課程単位取得退学。博士(美学)。慶應義塾大学アート・センター「慶應義塾の建築プロジェクト」研究員、同センター学芸員などを経て、2026年より現職。著書に『Booklet 31 槇文彦の諸相──建築と人をつなぐ』(共著、慶應義塾大学アート・センター、2024年)など。
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