死は本当に「悪」なのか 存在の終焉と消滅、恐怖、剝奪、主体の不在――私たちが「死」をめぐって抱く直観を、現代哲学の知見から徹底的に問い直す
死は何がどのように「悪」なのか。エピクロス、ネーゲル以降の現代哲学を手がかりに、〈剝奪〉〈消滅〉〈恐怖〉〈死者〉をめぐる核心的論点を精密に検討する。死後の主体不在という存在論的難問に挑み、私たちが死を語り、恐れる意味を根底から問い直す一冊。

序論 1 死についての第一の直観 2 死についての第二の直観 3 エピクロスの論証 4 価値の理論、形而上学の理論、さらなるアプローチ
第一章 死はすべての終わり 1 終焉テーゼ 2 二つの反論 3 三つの問題
第二章 剝奪と時間 1 死ぬ当人にとっての悪 2 剝奪と比較 3 ネーゲルの剝奪説 4 死の害悪を被る時間 5 ルクレティウスと無時間説
第三章 制限と人生の形 1 ……
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吉沢文武(よしざわ・ふみたけ) 1982年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科准教授。専門は、倫理学・分析哲学(人生の意味、死と誕生、生殖倫理)。千葉大学大学院人文社会科学研究科博士後期課程修了(博士[文学])。 主要著作:『人生の意味の哲学入門』(共著)春秋社、2023年、『分析形而上学の最前線──人、運命、死、真理』(共著)春秋社、2024年。
柏端達也(かしわばた・たつや) 1965年生まれ。慶應義塾大学文学部教授。専門は、行為論・形而上学(分析哲学)。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程単位取得退学(博士[人間科学])。 主要著作:『コミュニケーションの哲学入門』三田哲学会、2016年、『現代形而上学入門』勁草書房、2017年。
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