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「移民」の住む場所
日本の住宅市場における居住格差の実証分析
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移民はどんな家に住んでいる?
・「住まい」が映す、移民国家・日本と移民の現在地。 ・移民の人々が直面する居住格差や入居差別の実態をデータから明らかにする意欲作。
アメリカなどの伝統的な移民受け入れ国にくらべて、〈新しい移住先〉となりつつある日本。 本書は、移民の人々の社会統合に重要な役割を果たす〈居住〉に着目する。日本に暮らす移民の居住格差や入居差別の実態を国勢調査などのデータやアメリカを中心に発展してきた「同化理論」を応用して読み解き、移民研究の新たな地平を切り開く。

序章 「移民」からみた日本社会 1 なぜ今移民の住宅なのか/ 2 「移民」とは誰か/3 データから読み解く移民の居住状況/4 本書の研究対象/ 5 本書の構成
第1章 日本の移民研究は「住宅」をどう捉えてきたか――同化理論との接続を目指して 1 3 つの同化理論/ 2 制度化されたインセンティブ構造に埋め込まれた住宅選択/ 3 移民の住宅研究を問う/4 本書の研究課題
第2章 移民研究における定量分析の課題と可能性 1 移民を対象とした量的調査の難しさ/ 2 日本における移民の ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
金希相(キム・ヒサン) 大阪公立大学大学院文学研究科准教授。博士(社会学)。 韓国・大邱市生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。専門は移民研究、都市社会学、住宅研究。日本学術振興会特別研究員、立教大学社会学部助教などを経て、2025年より現職。主な論文に、「民間賃貸住宅に居住する移民の居住地選択――有利な近隣への居住に着目して」『日本都市社会学会年報』42号(2024年)、「外国人の住まいに関する現状と社会学的課題」『住宅会議』117号(2023年)など。
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