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目次
「移民」の住む場所
A5判/上製/272頁
初版年月日:2026/01/26
ISBN:
978-4-7664-3085-1
 
(4-7664-3085-9)
Cコード:C3036
税込価格:4,620円
「移民」の住む場所
日本の住宅市場における居住格差の実証分析

目次

序章 「移民」からみた日本社会
1 なぜ今移民の住宅なのか/ 2 「移民」とは誰か/3 データから読み解く移民の居住状況/4 本書の研究対象/ 5 本書の構成

第1章 日本の移民研究は「住宅」をどう捉えてきたか――同化理論との接続を目指して
1 3 つの同化理論/ 2 制度化されたインセンティブ構造に埋め込まれた住宅選択/ 3 移民の住宅研究を問う/4 本書の研究課題

第2章 移民研究における定量分析の課題と可能性
1 移民を対象とした量的調査の難しさ/ 2 日本における移民の住宅研究の可能性――国勢調査ミクロデータ/3 本書の分析対象とデータ/ 4 国勢調査の注意点

第3章 持家率の格差は何を語るか
1 移民を取り巻く制度的環境の変化――マイホームの夢は近づいてきたのか / 2 「 持家社会」を生きる移民/3 分析対象と方法/ 4  国籍別にみた移民の持家率/5 誰が持家を取得するのか/ 6 なぜ移民の持家率は低いか/ 7 制度的枠組みによって規定される住宅市場の格差

第4章 エスニック・コミュニティが持家取得に果たす役割
1 居住地域の特性と持家取得との関係/ 2 日本社会におけるエスニック・コミュニティの位置づけ/ 3 分析対象と方法/4 国籍別にみたエスニック・コミュニティの特徴/ 5 エスニック・コミュニティは持家取得を促進するか/6 エスニック・コミュニティによる恩恵が大きい人は誰か/7 韓国・朝鮮人にとってのエスニック・コミュニティの意味

第5章 住宅の質からみる住宅市場への編入過程
1 移民の同化過程における「住宅」の重要性/2 アメリカにおける人種間の居住分化――空間的同化論と地域層別化論/ 3 日本の文脈に即した理論の再構築――住宅同化論と住宅層別化論/4 日本の住宅市場の特徴と移民の編入/ 5 分析対象と方法/6  住宅の種類別にみた居住者の特性/ 7  誰がどのような住宅を選択するのか/ 8 日本人配偶者を持つと有利? 国際結婚プレミアムの検証/ 9 個人の住宅経歴の変化から移民の編入を捉えることの意義

第6章 「よい地域」に住むのは誰か――居住地選択から入居差別を検証する
1 見えない構造的制約を探る/ 2 移民の居住地選択研究は何を見落としてきたか/ 3 分析対象と方法/4 社会経済的地位と居住地達成との関係/5 居住地達成におけるエスニック集団間の差異/6 高い人的資本を持つと「よい地域」に住みやすくなるか/ 7 民間賃貸住宅市場における居住格差

終章 移民の現在地――居住格差から考える移民のこれから
1 居住格差をめぐる現状と課題/ 2 本書から得られた知見の整理/ 3 緩やかな編入の進行と居住格差の二極化/ 4 民間賃貸住宅市場における構造的不平等/5 住宅選択を取り巻く制度的環境/ 6 本書の意義と今後の課題
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