湾岸戦争、イラク戦争、そしてイスラエルやイランへの直接的な関与……。 それらの政策決定を駆動する力学とはなにか。 アメリカによる中東関与政策の変遷とダイナミズムを分析し、 そこに通底する戦略的論理を読みとく注目作。

序 章 介入の論理と逆説 第1章 アメリカの対中東政策――歴史と論理 第2章 石油――アメリカの中東戦略を駆動する燃料 第3章 イスラエル――同盟を超えた「特別な関係」 第4章 イラク戦争――なにがアメリカを戦争に駆り立てたのか? 第5章 グローバル・ジハードとアメリカの「対テロ戦争」 第6章 イランの反覇権戦略と「抵抗の枢軸」 第7章 中東をめぐる大国間競合――中国とロシア 終 章 流動化する国際秩序と中東の将来
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溝渕 正季(みぞぶち まさき)
明治学院大学法学部政治学科准教授 1984年香川県生まれ。上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科地域研究専攻博士後期課程単位取得退学。博士(地域研究)。ハーバード大学ジョン・F・ケネディ公共政策大学院ベルファー科学・国際関係研究センター研究員、名古屋商科大学教授、広島大学准教授などを経て、現職。 専門分野:中東地域の政治・経済・軍事・安全保障問題、イスラーム政治運動、中東地域をめぐる国際関係、米国の中東戦略。 主要著作:"Fragile Stability" as a Political Background of October 7: Current and Foreseeable Issues in the Israeli-Palestinian Conflict (共著、Springer, 2025)、『デジタル権威主義――技術が変える独裁の "かたち”』(共著、芙蓉書房出版、2024年)、『米中対立と国際秩序の行方――交叉する世界と地域』(共著、東信堂、2024年)、『世界の基地問題と沖縄』(共著、明石書店、2022年)、『同盟の起源――国際政治における脅威への均衡』(共訳、ミネルヴァ書房、2021年)など。
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