心の中の台湾を手作りする
石垣島の台湾系移住民の人類学
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見えないけれど、 確かにある――。 石垣島の台湾系移住民の文化と歴史をひもとき、 移民の土着化を深く探る。
本書は「土着化」の視点から、石垣島における台湾系移住民の歴史と文化を掘り下げることで、 彼らが現地の社会に適応しながら自らの文化を持ち込み、新たな文化形態を創り出して根付いていく過程を描く。 また、移住者の信仰や生業を通して、彼らの歴史的意義を浮き彫りにし、華僑研究における新たな考察の一助となることを目指す。

はじめに 第1章 移民の土着化 第2章 石垣島の台湾系移住民の移動と定着 第3章 台湾系移住民の土地公祭祀にみる土着化 おわりに あとがき 注 参考文献
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
三尾 裕子(みお ゆうこ) 慶應義塾大学文学部教授。博士(学術)。専門は文化人類学。 慶應義塾大学東アジア研究所元所長。 東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。 東京大学教養学部、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所などを経て現職。 主著:『王爺信仰的歴史民族誌――台湾漢人、的民間信仰動態』(2018年、台北:中央研究院民族学研究所)、Memories of the Japanese Empire: Comparison of the Colonial and Decolonisation Experiences in Taiwan and Nan’yo-gunto. (ed. by Yuko Mio, 2021, Routledge) 、『帝国日本の記憶──台湾・旧南洋群島における外来政権の重層化と脱植民地化』(共編著、2016年、慶應義塾大学出版会)、『台湾で日本人を祀る──鬼(クイ)から神(シン)への現代人類学』(編著、2022年、慶應義塾大学出版会)など。
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