日本女性のライフコース
平成・令和期の「変化」と「不変」
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定点観測が示す新たな展開
適齢期に結婚し、専業主婦になるという昭和の画一的な女性の生き方は、平成のめまぐるしく移り変わる時代の中で多様化したといわれるが、何が変わり、何が変わらなかったのか。 女性にとっての結婚・出産・育児、キャリア形成、非正規雇用などの働き方、夫婦関係のバランス、家計行動などの諸相を、30年に及ぶパネル調査から多角的に読み解く興味深い内容を満載。
性別役割分業をベースとした考え方が根深く残る日本の実態を直視し、この問題からどう脱却すればよいのか、格好の材料を提供。 女性の働き方や生き方は、平成・令和期において、昭和の慣習からどれだけ変貌を遂げたのか? また、いまだに変わっていないのは、どんな事柄なのか? 長期追跡調査から、女性のライフコースの多様性を分析・解説する。
『日本経済新聞』 2024年1月6日(31面・読書面)に短評が掲載されました。
『経済セミナー』 2023年12月・ 2024年1月号「BOOK ANGLE|新刊書紹介」(p. 123)で紹介されました。
『週刊エコノミスト』 2023年12月5・12日合併号「Book Review 話題の本」(P.60)に書評が掲載されました。 本文はこちら
【第T部 総論】 序 章 日本女性のライフコースの何が変わり、何が変わっていないのか(樋口、中山) 第1章 日本女性にとって高学歴化の意味は変わったのか――世代間・学歴間のライフキャリア比較(樋口、中山)
【第U部 結婚・家族】 第2章 親元同居で「豊かな生活」は可能だったのか――35歳時未婚者の生活の世代比較(田中) 第3章 未婚化・晩婚化で「夫婦関係」はどう変わったのか(田中、永井) 第4章 結婚で生活は豊かになるのか――初婚・離婚・再婚による生活の変化(斉藤)
【第 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
【編者】 樋口美雄(ひぐち・よしお) 労働政策研究・研修機構研究総監、慶應義塾大学名誉教授。 1952年栃木県生まれ。75年 慶應義塾大学商学部卒業、同大大学院商学研究科博士課程修了(商学博士)。慶應義塾大学商学部教授、同大商学部長、(独)労働政策研究・研修機構理事長などを経て現職。
田中慶子(たなか・けいこ) 慶應義塾大学産業研究所共同研究員。 1974年生まれ。98年、淑徳大学社会学部卒業。2007年、東京都立大学社会科学研究科博士課程満期単位取得退学。公益財団法人家計経済研究所研究員、慶應義塾大学経済学部特任准教授を経て現職。
中山真緒(なかやま・まお) 日本女子大学家政学部講師。 1991年生まれ。2015年、大阪大学法学部卒業、同大大学院経済学研究科修了(博士・経済学)。慶應義塾大学経済学部特任助教を経て23年より現職。
【分担執筆者】 (五十音順) 小原美紀(こはら・みき) 大阪大学大学院国際公共政策研究科教授。
斉藤知洋(さいとう・ともひろ) 国立社会保障・人口問題研究所社会保障基礎理論研究部研究員。
坂口尚文(さかぐち・なおふみ) 総務省政策統括官付統計企画管理官付高度利用専門官。
坂本和靖(さかもと・かずやす) 群馬大学情報学部准教授。
阪本諒(さかもと・りょう) 大阪大学大学院経済学研究科博士後期課程。
永井暁子(ながい・あきこ) 日本女子大学人間社会学部教授。
西村純子(にしむら・じゅんこ) お茶の水女子大学基幹研究院教授。
ホリオカ、チャールズ・ユウジ(ほりおか、ちゃーるず・ゆうじ) 神戸大学経済経営研究所特命教授。
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