・東ドイツの膨大な機密文書が明かす「歴史の空白」! ・冷戦下、東ドイツの工作員が日本の政財界、メディアと接触し、産業スパイを繰り広げていた実態が明らかに! ・強権国家との情報戦・科学技術競争の実態を日本人に突き付ける!
旧東ドイツの膨大な機密文書や元政府高官へのインタビューをもとに、東西ドイツ分裂から統一までの東ドイツの対日工作を明らかにする労作。ココム規制に違反する半導体技術移転事件をはじめ、冷戦の本質を見誤り、産業スパイに絡め取られていった日本政財界の実態を明らかにする衝撃の書!

プロローグ 大物スパイの日本潜入
第1章 なぜ日本だったのか――東西冷戦の裏舞台 1.東西陣営がせめぎ合う日本/2.独裁政党が決める対日政策/3.日本を舞台とした西独との攻防
第2章 国家承認への渇望――社会党工作の失敗 1.自民党との遠い距離/2.東独の「同志」となった日本社会党/3.国家承認への渇望/4.立ちはだかる日本政府の壁/5.阻まれた訪日団/6.社会党工作の失敗
第3章 歴史に消えたカリ貿易――不正で始まった東独ビジネス 1.スターリン体制下の対日輸出/2.日 ……
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赤川 省吾(あかがわ しょうご) 日本経済新聞社 欧州駐在編集委員(ロンドン駐在)、政治学博士(ベルリン自由大学) 学歴:1994年慶應義塾大学経済学部卒、2016年ベルリン自由大学政治・社会学科修士課程修了、2019年ベルリン自由大学付設オットー・スーア政治学研究所博士課程修了。 職歴:1994年日本経済新聞社入社、経済部記者(東京および大阪本社、金融・財政担当)、2007年ベルリン支局長、2011年経済部記者(東京、財政担当)、2012年ベルリン兼ウィーン支局長、2017年欧州総局(ロンドン)編集委員、2019年同次長を兼務、2022年欧州総局長、2025年より現職。1999年に新聞協会賞。 主要業績:『日本経済新聞』で署名記事を多数掲載、主な著書に『Die Japanpolitik der DDR 1949 bis 1989』(Peter Lang International Academic Publishers,2020)、『金融の世界現代史』(分担執筆、一色出版、2018年)」。その他、『ファイナンス』誌、独『フランクフルター・アルゲマイネ』紙など日独の紙誌に寄稿、また日独で講演多数。上智大学非常勤講師(2020年9月〜21年3月)、同志社大学嘱託講師(2021年4〜9月)、ベルリン自由大学非常勤講師(2021年4〜9月)。
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