コミュニティと芸術
パンデミック時代に考える創造力
|
▼あらたなコミュティの在り方を考える。
コロナ禍で人々の日常とコミュニティの在り方は大きく変容した。本書では、ストリート・アートや、オリンピック・文化オリンピアード構想の現状をふまえ、アフターコロナのコミュニティづくりにとって重要な鍵となる「芸術」と「創造力」について考察する。 この社会に生きる当事者としての私たちは、個人の持つ創造力をどう理解し、そして発揮していくべきか。クリエイティブの意味を再考しつつ、人間存在の意義を問う。

はじめに
第1章 パンデミック時代のコミュニティ 1-1 「4つの階級」 1-2 「人種差別こそがパンデミックである」 1-3 変化する「コミュニティ」の意味
第2章 パンデミックと新たな公共芸術 2-1 公共の資産としての芸術 ――コロナウイルスと各国の文化政策 2-2 ≪ゲーム・チェンジャー≫ ――ストリート・アートの新たな役割 2-3 イリーガルからリーガルへ ――ストリート・アートと町の再生 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
横山 千晶(よこやま ちあき) 慶應義塾大学法学部教授。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。専門は19世紀のイギリス文化。ヴィクトリア朝に始まった芸術と生活の融合と、コミュニティ構築に果たす芸術の役割をテーマとして、研究と実践を重ねている。 訳書に、ウィリアム・モリス著「ジョン・ボールの夢」(晶文社、2000年)、ジョージ P ・ランドウ著「ラスキン――眼差しの哲学者」(日本経済評論社、2010 年)。著作に「愛と戦いのイギリスの文化史――1900−1950年(共著、慶應義塾大学出版会、2007年)、「愛と戦いのイギリス文化史――1951−2010年」(共著、殿應義塾大学出版会、2011年)、「芸術と福祉――アーティストとしての人間 」(共著、大阪大学出版会、2009年)、『ジョン・ラスキンの労働者教育――「見る力」の美学』(慶應義塾大学教養研究センター、2018年)などがある。 毎週火曜日に、横浜市中区石川町で、「共に表現すること」と「共に食べること」を中心とした小さな居場所、「カドベヤで過ごす火曜日」を運営する一人として、暮らしの中の芸術の意義を仲間と共に模索している。
|