▼人の命についている「値段」とはいったい何? ▼テロ事件の犠牲者の補償金が違うのはなぜか? ▼命の「正しい」価値づけは存在するのか?
9.11 テロの犠牲者、殺人事件、死亡事故の賠償金はどのように決められるのか? 生命保険や公害対策のために計算される人命の価値とは? 経済学者、統計の専門家、規制当局が駆使する「統計的生命価値(VSL)」の豊富な例をわかりやすく解説し、「人の命」とは何かという問題に向き合う。


『三田評論』 2021年8・9月号(No.1258)(p.100)「執筆ノート」で、本書が紹介されました 本文はこちら
西日本新聞 2021年7月24日(8面)に書評が掲載されました。評者は根井雅弘氏(京都大教授)です。
北海道新聞 2021年7月4日(9面)「ほん面・読書ナビ」に書評が掲載されました。評者は根井雅弘氏(京都大教授)です。 本文はこちら

第1章 お金か命か?
第2章 2つのタワーが崩れるとき――9・11同時多発テロの場合
第3章 司法に正義はあるか?――法律と裁判における命の価格づけ
第4章 水のなかのわずかなヒ素――規制機関による命の価値評価
第5章 誰の財布で利益を最大化するか?――企業による命の計算と労働市場
第6章 祖父のように死にたい――生命保険で命の値札はどう決まるのか
第7章 若返りたい――健康の価値と医療保険
第8章 子育てをする余裕はあるか?――出産の選択と子どもの命 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
【著者】 ハワード・スティーヴン・フリードマン(Howard Steven Friedman) 1972年生まれ。データサイエンティスト、医療経済学者、文筆家。ニューヨーク州ビンガムトン大学で応用物理学の学士号を取得後、ジョンズ・ホプキンス大学で統計学の修士号と生体医工学のPh.D.を取得。データサイエンス、統計学、医療経済学、政治学の分野で約100本の学術論文や書籍の章を(共同)執筆。現在は国連人口基金(UNFPA)に勤める傍ら、コロンビア大学准教授でもある。
【訳者】 南沢 篤花(みなみさわ・あいか) 大阪府立大学工学部卒。慶應義塾大学文学部卒。英日翻訳家。主な訳書に『セールスライティング・ハンドブック』(翔泳社刊)、『コーディネーター』(論創社刊)などがある。
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