感情と理性は対立する? ロボットは感情をもてる?
「感情」にまつわる疑問に答える、まったくの哲学初心者にむけて書かれた入門書
私たちの生活の中心にある感情。 私たちは日々うれしくなったり悲しくなったりして過ごしています。 誰もがもつこの「感情」とはいったい何なのでしょうか? 本書は身近な「感情」をテーマにした哲学の入門書です。大学でおこなわれた全15回の講義をまとめたものなので、哲学を知らなくても、感情や人間がどういうものか、哲学がどういうものかわかる一冊となっています。
「本書は、感情や哲学に興味をもった人が最初に読む本を目指して書かれたものです。なので、この本を読むために、感情についても、哲学についても、予備知識は一切必要ありません。 タイトルに「感情の哲学」と入っていますが、哲学だけでなく、心理学や脳神経科学、文化人類学、進化生物学など、さまざまな分野での感情研究も紹介します。つまり、できるだけ多くの観点から感情について考えてみたいと思います。そのため本書は、感情に興味をもつすべての人に向けて書かれています」 (「はじめに」より)
図書新聞 第3500号(2021年6月19日)に掲載されました(3面)。評者は太田雅子氏(東洋大学国際哲学研究センター客員研究員)です。
『好書好日』 2021年4月19日「「感情的」であるのはいけないことなのか? 書店員さんおすすめの本」で、本書が紹介されました。紹介者は森暁子氏(ジュンク堂書店池袋本店副店長)です。 本文はこちら
『Oggi』 2021年6月号「働く30歳からのお守りBOOK」に書評が掲載されました。評者は評者は石井千湖氏(書評家)です。
はじめに
第1講 ガイダンス 1 日常のなかの感情 2 哲学は何をするのか 3 「感情」という言葉について 4 各講義の概要
第2講 感情の本質は何か 1 本質の見つけ方 2 本質の候補 3 思考の重要性
第3講 感情と身体 1 ジェームス=ランゲ説 2 根拠となる思考実験 3 身体説の検討
第4講 感情と思考 1 志向性 2 身体と思考の組み合わせ 3 どんな思考が必要なのか 4 「感情の本質」まとめ
第5講 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
源河 亨(げんか とおる) 2016年、慶應義塾大学にて博士(哲学)を取得。現在は、慶應義塾大学文学部・日本大学芸術学部・立正大学文学部ほか非常勤講師。専門は、心の哲学、美学。 著作に、『知覚と判断の境界線――「知覚の哲学」基本と応用』(慶應義塾大学出版会、2017年)、『悲しい曲の何が悲しいのか――音楽美学と心の哲学』(慶應義塾大学出版会、2019年)。訳書に、ジェシー・プリンツ『はらわたが煮えくりかえる――情動の身体知覚説』(勁草書房、2016年)、セオドア・グレイシック『音楽の哲学入門』(慶應義塾大学出版会、2019年、共訳:木下頌子)など。
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