イギリスの対独「宥和」 一九二四−一九三〇年
ヨーロッパ国際秩序の再編
|
イギリスの対独宥和は、いかなる理由で追求されたのか?
第一次世界大戦が終結しても反目を続けるフランスとドイツを前に、 ヴェルサイユ条約の修正を選んだ1920年代後半のイギリス外交を 政策決定者の対外認識から再検討し、従来の「宥和=失敗」説を問い直す試み。

序論 第一次世界大戦後のヨーロッパとイギリス外交 第一章 イギリスの対独「宥和」成立の背景 第二章 連合国ラインラント占領をめぐるイギリス外交、一九二四−一九二七年 第三章 ヴェルサイユ条約対独軍縮をめぐるイギリス外交、一九二四−一九二七年 第四章 ラインラント非武装化をめぐるイギリス外交と占領終結への道、 一九二八−一九三〇年 結論 対独「宥和」の意義と限界
参考文献 あとがき 索引
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
藤山 一樹(ふじやま かずき) 日本学術振興会特別研究員。 1986年生まれ、慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程修了、博士(法学)。 主要業績:『イギリスとアメリカ――世界秩序を築いた四百年』(共著、勁草書房、2016年)、デイヴィッド・A・ウェルチ『苦渋の選択――対外政策変更に関する理論』(共訳、千倉書房、2016年)、「英米戦債協定の成立とイギリス外交、一九二〇−一九二三年」(『国際政治』 180号、2015年3月)ほか。
|