ゲーテ、シラー、ベートーヴェン―― 至高の才能が一挙に生を受けた十八世紀後半のドイツ。 古典派、ロマン派の詩人たちとジャンルの垣根を越えて交流し、 民謡のもつ「高貴な単純性」を理想に掲げた一人の作曲家がいた。 彼の名はヨハン・フリードリヒ・ライヒャルト。 宮廷楽長という肩書きを持ちながら啓蒙活動にも尽力し、 多方面に影響力を発揮した音楽家ライヒャルトの実像に迫る。
『音楽学』 第64巻2号(2019年3月、p.185〜p.187)に書評が掲載されました。評者は村田千尋氏(東京音楽大学教授)です。
出版ニュース 2018年4月中旬号「ブックガイド」(p.26)に書評が掲載されました。
音楽の友 2018年3月号「BOOKS」(p.19)にて書評が掲載されました。評者は平野昭氏です。
序 論 第一章 ライヒャルトの豊かな音楽生活 第一節 ライヒャルト略伝 (1) プロイセンの宮廷楽長になるまで (2) フリードリヒ大王の宮廷における楽長の仕事 (3) 宮廷外の活動に向けられた情熱 (4) 「ロマン派の宿泊所」とその客たち (5) フランス革命支持者からプロイセン愛国者へ 第二節 音楽評論家としての活動
第二章 ライヒャルトとオペラ 第一節 イタリア・オペラと ……
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滝藤早苗(たきとう さなえ) 慶應義塾大学大学院文学研究科独文学専攻博士課程単位取得修了。ロータリー財団奨学生としてウィーン大学に留学。博士(文学)。現在、慶應義塾大学講師。1800年前後のドイツにおける文学と音楽の関係を研究テーマにしている。 著書に『ドイツ語がびっくりするほど話せる本』(あさ出版)、共著に『ドイツ語ポケット辞典』(研究社)、共訳にハンス=ヨアヒム・バウアー『ワーグナー王朝――舞台芸術の天才、その一族の権力と秘密』(音楽之友社)、主要論文に「E. T. A. ホフマンの調性格論――C. F. D. シューバルトの見解との比較」、「ゲーテと音響研究――『音響論』が未完に終わった理由」などがある。
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