国民視点の医療改革
――超高齢社会に向けた技術革新と制度
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“利用者本位”の制度設計を考える
従来の医師・病院、薬局など医療提供者側からの視点だけでなく、利用者=患者側の便益にも、より配慮した制度設計――医療提供体制、保険外併用 療養費制度、遠隔診療、医療情報の医療機関間での共有、今後の薬局のあり方など――の推進によって健康寿命延伸、健康関連産業の発展、医療費 増加抑制へと結びつけることを提言する。
▼ 著名エコノミストが斬り込む、医療改革の課題と対処法! ▼ 徹底した需要者(=国民)の視点から医療制度の要改良点を焙り出す! ▼ 医療IT化の本格化や混合医療の認可等、喫緊の課題を論じる。
医療サービス提供者(医師、薬品メーカーなど)や政策担当者ではなく、需要者としての一国民の視点から現代日本の医療制度における改良点を具体的な事例を紹介しながら検討。また、超高齢社会に向けて大転換を迫られる日本の医療を幅広いテーマから論じ、提言を行う。
経済セミナー 2018年2・3月号(No.700)「BOOK ANGLE | 書評」(p.118)に書評が掲載されました。評者は乾友彦氏(学習院大学国際社会科学部教授)です。
年金と経済 2018年1月号(第36巻第4号)「BOOK 読んでみたい一冊」(p.63)に書評が掲載されました。評者は西村周三氏(年金シニアプラン総合研究機構理事長)です。
ファイナンス 2018年1月号に書評が掲載されました。評者は渡部晶氏です。
第1章 本書の検討の視点
1 急速な環境変化と医療制度への示唆 (1) 人口動態の変化と健康寿命への願い (2) 将来の医療に対する不安とこれをサポートするIT技術の発展 2 本書の検討の視点:三つのポイント (1) 医療需要者、利用者の視点にも、より配慮した医療制度へ (2) 医療の発展、健康関連産業の発展を目指して (3) 医療の持続可能性を確保する 3 医療制度改革の日本経済における意義 (1) 医療制度改革の近年の経済政策における位置づけ (2 ……
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翁 百合(おきな・ゆり) 鞄本総合研究所副理事長、京都大学博士(経済学) 1960年生まれ。82年 慶應義塾大学経済学部卒業、84年 同大大学院経営管理研究科修士課程修了。同年 日本銀行入行。92年より日本総合研究所。 主席研究員、理事などを経て現職。この間2003−07年 産業再生機構非常勤取締役兼産業再生委員、05−14年 日本学術会議会員、10−15年 早稲田大学大学院客員教授、14年より慶應義塾大学特別招聘教授などを兼務。 13−16年 規制改革会議 健康・医療ワーキンググループ座長、16年〜 未来投資会議 構造改革徹底推進会合(医療・介護分野)会長等を歴任。 2006年 日本経済新聞社・日本経済研究センター共催「第1回円城寺次郎記念賞」受賞。 このほか、現在、金融審議会委員、産業構造審議会委員、税制調査会委員などを兼任。
主要著作 『銀行経営と信用秩序』東洋経済新報社、1993年 『情報開示と日本の金融システム』東洋経済新報社、1998年 『金融危機とプルーデンス政策』日本経済新聞出版社、2010年 『不安定化する国際金融システム』NTT出版、2014年
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