▼二人の文芸批評家の現場に寄り添い続けた著者が、歴史と文化の粋を窮めたその作品と人間に迫る
近代日本文学に創造的文芸批評を確立した小林秀雄(1902-83)と河上徹太郎(1902-80)。 1959年に文芸誌「新潮」編集部に配属されて以来、14年間の同誌編集長時代を含めて、二人の最晩年まで身近にいた著者が、小林秀雄の求心力と河上徹太郎の遠心力を対比させながら、その作品と生涯の友情に迫る。

毎日新聞 2017年12月17日読書面(11面)「2017 この3冊 下」に掲載されました。評者は、渡辺保氏(演劇評論家)です。
新潮 2017年6月号「本 編集者のまなざし」(p.294)に掲載されました。評者は大澤信亮氏です。
朝日新聞 2017年6月25日読書面に書評が掲載されました。評者は、佐伯一麦氏(作家)です。 【本文はこちら】

「厳島閑談」をめぐって
最後の対談「歴史について」
岡倉天心と内村鑑三の足跡
『本居宣長』の世界
『吉田松陰』の世界
『考えるヒント』と『日本のアウトサイダー』
『私の人生観』と『私の詩と真実』
『モオツァルト』と『ドン・ジョヴァンニ』
大岡昇平、吉田健一との師弟関係
『無常という事』と『近代の超克』
『様々なる意匠』と『自然と純粋』
最晩年の作品と逝去
略年譜
あとがき
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
坂本 忠雄(さかもと ただお) 1935年生れ。慶應義塾大学文学部独文科卒。1959年、新潮社に入社。元「新潮」編集長(1981年から14年間)。著書に『文学の器―現代作家と語る昭和文学の光芒―』(扶桑社、2009年)がある。
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