グローバル化する金融経済の動きを実際面から解説し理論へと昇華させる。 金融論テキストのこれからの標準。
1 経済、財政、国際金融などの関連分野に触れつつ、金融経済の実際を幅広く解説している。 2 理論から実際へと展開する通常のテキストとは構成の順序を逆にすることにより、実際との関連において理論にも興味を持ち学習できるよう工夫した。 3 数式は最小限にとどめ、図表を多用することにより、深く広範囲な金融経済の実際と理論の理解を容易にしている。 4 「バーゼルV」「インフレ・ターゲティング」「テイラールール」など、金融経済の課題についても意欲的に取り上げている。 5 マイナス金利政策はじめアベノミクスの下での政策など、新しい大きな変化に対応している。

第1部 実際編
第1章 資金循環と資金の過不足 1-1 経済と金融の関係――資金循環勘定 1. 資金循環勘定について 2. 各機関の資産と負債の概要 1-2 政府の資金不足の調整 1. バブル期の資金の流れの変化 2. バブル崩壊後の資金の流れの変化 3. 一時的な景気回復期の資金の流れの変化 4. 2010年度と2015年度の資金の流れの変化 1-3 企業の資金過不足の調整(IS バランス)
第 ……
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吉野直行(よしの・なおゆき) 1950年 東京都生まれ 1973年 東北大学経済学部卒 1979年 ジョンズホプキンス大学大学院卒、経済学博士(PhD) ニューヨーク州立大学助教授、パリ政治学院訪問教授、スウェーデン・ヨーテボリ大学名誉博士、マルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルク名誉博士、オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学訪問教授、関税・外国為替審議会会長、財政投融資分科会部会長、金融審議会会長などを歴任。2013年福澤賞。現在、アジア開発銀行研究所(ADBI)所長、慶應義塾大学名誉教授、金融庁金融研究センター顧問、放送大学客員教授。
主な編著書に、Postal Savings and Fiscal Investment in Japan (Oxford University Press)、Hometown Investment Trust Funds (Springer)、『社会と銀行』(放送大学教育振興会)、『これから日本経済の真実を語ろう』(東京書籍)など多数。
山上秀文(やまがみ・ひでふみ) 1949年 石川県生まれ 1972年 東京大学経済学部卒 株式会社東京銀行入行 1977年 カリフォルニア大学バークレー校経営学大学院修了(MBA) 東京銀行信託会社(ニューヨーク)VP、英国東京銀行(ロンドン)副社長、東京三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)調査部長などを歴任し、2004年近畿大学経済学部教授、2008年神戸大学学位取得 博士(経済学)。現在、近畿大学世界経済研究所特任教授(2017年3月31日時点)、慶應義塾大学通信教育部講師、国際通貨研究所客員研究員。日本金融学会前理事。
主な編著書に、『アジア経済・金融の再生』(共編著、東洋経済新報社、1999年)、Pilot Study 2002 of Asian Bond Markets, co-ed. (Keio University Press,2007)、『東アジアの新しい金融・資本市場の構築』(日本評論社、2008年)など。
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