冷戦期、揺れ動く日韓安保関係のダイナミズムを描いた意欲作!
  ▼日韓両国は、1960年代末から70年代中盤までの時期、政治的利害対立をはらみつつ、安全保障領域における協力関係をどのように構築したのか。その政治過程と関係の変容の様相をさぐる。 ▼沖縄返還をめぐる両国の攻防と、日米共同宣言におけるいわゆる「韓国条項」の誕生、そして北朝鮮のゲリラ浸透に対する警備協力から経済協力へ。また在韓米軍削減をうけた韓国の基幹産業育成プロジェクトへの支援など、間接的な韓国防衛力への支援が生まれた。しかし両国の安全保障への認識は、デタント(緊張緩和)を契機にすれ違ってゆく。 ▼日米韓の外交一次資料を緻密に読み解き、これまで図式的に論じられがちであった日韓安保関係の変容とダイナミズムをスリリングに描く!! 
					 
					
					
					
						 
						
					
					 
					  
						
						 
						
						
							
								図書新聞  2014年9月27日号に書評が掲載されました。評者は吉澤文寿氏(新潟国際情報大学教授)です。 
							
						 
						
					
					
					
						 
						序 章 朝鮮半島の分断体制と日本  一 東アジア秩序変動のなかの日本と韓国  二 これまでの研究動向について  三 安全保障問題をめぐる日韓の相互作用  四 分析の視座―― 分断体制下の「安保危機」  五 本書の構成および資料について 
  第一章 分断体制下の「安保危機」への対応(一九六八年)  一 「間接侵略」という新たな脅威  二 米韓相互防衛条約の「補完」問題  三 韓国の警察装備強化と日韓米  四 韓国における優先順位の再設定  おわり …… 
						
							
						
					
					
					
						  著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
						崔 慶原(ちぇ ぎょんうぉん) 九州大学アジア太平洋未来研究センター准教授。 1974年生まれ。韓国・東国大学校大学院北韓学科修士課程修了、 慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程修了。博士(法学)。 主要業績:『九州大学発韓国学の展望』(共著、花書院、2013年)、「日韓安全保障関係の形成―分断体制下の『安保危機』への対応、1968年」『国際政治』第170号、2012年、日本国際政治学会第6回奨励賞を受賞)など。
 
  
					
					
					 
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