あの「語り」がいま、甦る
▼慶應義塾が生んだ希代の英文学者・故安東伸介教授の論文、講演、対談、エッセイなどを一冊にまとめた著述集。英文学のみならず慶應義塾とも深いかかわりを持ち、演劇や音楽など芸術にも通暁していたその足跡をさまざまな側面から振り返る。
はじめに―慶應英文学の真髄
慶應義塾六十年―私の学んだこと
T 中世英文学からの出発 近代批評の出発―T・E・ヒュームをめぐって チョーサーの詩語における英文学の伝統 学問―厨川文夫先生のこと
U 慶應義塾の伝統 福澤諭吉・われらが同時代人 “Fukuzawa Yukichi, Our Contemporary” 文学と小泉信三 哀悼 清岡暎一先生 慶應義塾に学ぶ諸君へ
V 学匠への想い 心眼の美学―吉田小五郎先生のこと 初夏の一夕―西脇順三郎氏との ……
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安東 伸介(あんどう しんすけ) 1932〜2002年。慶應義塾大学名誉教授。1957年慶應義塾大学大学院文学研究科英文学専攻修士課程修了。福澤基金によりオックスフォード大学留学。同大学文学部助手、専任講師、助教授を経て1971年から1998年まで慶應義塾大学文学部教授。専門は中世英文学。慶應義塾国際センター所長、慶應義塾藝文学会委員長のほか日本英文学会理事、日本シェイクスピア協会監事、ブリティッシュ・カウンシル・ジャパン・アソシエーション会長を歴任。代表的な共編著に『厨川文夫著作集』(金星堂、1981年)、『イギリスの生活と文化事典』(研究社、1982年)、還暦祝賀論文集に Chaucer to Shakespeare : Essays in Honour of Shinsuke Ando (Ds. Brewer,1992)がある。
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