EU政策統合からガバナンスの新しい形を探る。 ▼EUにおける政策形成を通して、(1)グローバル化・欧州化における政策移転・普及・収斂の視点、(2)超国家機構・国家・地域における政策調整(マルチレベル・ガバナンス)の視点、(3)部門間政策の統合(政策統合)の視点、の三つの視点から、政策の統合によるガバナンスのかたちを明らかにする。
はじめに 地域統合・政策統合・グローバリゼーション 香川敏幸・市川 顕 1 地域統合から政策統合へ 2 EUとグローバリゼーション おわりに―謝辞にかえて
序章 政策の統合とEUにおけるガバナンス 市川 顕 はじめに 1 本論集における「政策の統合」の整理 2 本書の構成とその意義
第1章 金融市場のグローバル化と金融ガバナンス 岡部光明 はじめに 1 国際金融統合の実体とその背景 2 市場統合の含意とそれが提起する政策運営上の課題 ……
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【編著者】 香川敏幸(かがわ としゆき) 慶應義塾大学名誉教授。1972年、慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。主要著作:『総合政策学の最先端W―新世代研究者による挑戦』(共編著、慶應義塾大学出版会、2003年)、『統合政策学の最先端T―市場・リスク・持続可能性』(共著、同上、2003年)、ウィストリッチ『欧州合衆国の誕生―市場統合をこえて』(監訳、文眞堂、1992年)ほか。
市川 顕(いちかわ あきら) 東京工業大学社会理工学研究科価値システム専攻産学官連携研究員。1975年生まれ。2006年、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程修了、博士(政策・メディア)。主要著作:『ロシア・拡大EU(世界政治叢書4)』(共著、ミネルヴァ書房、2011年)、『グローバル・ナショナル・ローカルの現在』、(共著、慶應義塾大学出版会、2006年)ほか。
【著者】 岡部光明(おかべ みつあき) 明治学院大学国際学部教授、慶應義塾大学名誉教授。1943年生まれ。1971年、米国ペンシルバニア大学修士課程修了。主要著作:『日本企業とM&A―変貌する金融システムとその評価』(東洋経済新報社、2007年)、『現代金融の基礎理論―資金仲介・決済・市場情報』(日本評論社、1999年)、Cross Shareholdings in Japan: a new unified perspective of the economic system (Edward Elgar, 2002)、ほか。
山本条太(やまもと じょうた) 在ヒューストン日本国総領事。1959年生まれ。1985年、英国ケンブリッジ大学修士課程(LL. M)修了。主要著作:『総合政策学の最先端T―市場・リスク・持続可能性』(共著、慶應義塾大学出版会、2003年)、『日本と国際法の100年 第2巻』(共著、三省堂、2001年)、『国家管轄権―国際法と国内法』(共著、勁草書房、1998年)、ほか。
黒木英聡(くろぎ ひであき) 富士ゼロックス株式会社勤務。1974年生まれ。1999年、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了、2005年、英国シェフィールド大学MBA、2006年、同MSc。主要著作:「欧州における持続可能な発展と共通運輸政策」『地域経済研究』(共著、広島大学経済学部付属地域経済システム研究センター紀要、第13号、2002年3月)、「欧州横断ネットワークと欧州経済空間の形成」『地域経済研究』(共著、同上、第12号、2001年3月)、「欧州における輸送・情報通信のインフラネットワークの発展と今後の課題」『地域経済研究』(共著、同上、第9号、1998年3月)。
末広多親子(すえひろ たみこ) 2002年、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。主要著作:「欧州における持続可能な発展と共通運輸政策」『地域経済研究』(共著、広島大学経済学部附属地域経済システム研究センター、第13号、2002年3月)、「欧州横断ネットワークと欧州経済空間の形成」『地域経済研究』(共著、同上、第12号、2001年3月)。
西岡洋子(にしおか ようこ) 駒澤大学グローバル・メディア・スタディ―ズ学部准教授。2007年、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程単位取得退学、博士(政策・メディア)。主要著作:『国際電気通信市場における制度形成と変化―腕木通信からインターネット・ガバナンスまで』(慶應義塾大学出版会、2007年)、「英国BBCを取り巻く制度とイノベーションIPTVサービスの取り組みを例として」『公益事業研究』第61巻4号(公益事業学会、2010年)、ほか。
白井さゆり(しらい さゆり) 前・慶應義塾大学教授、現・日本銀行政策委員会審議委員。1989年、慶應義塾大学大学院経済学研究科修士課程修了、1993年コロンビア大学大学院博士課程修了、博士(Ph. D.)。主要著作:『ユーロ・リスク』(日本経済新聞社、2011年)、『欧州激震―経済危機はどこまで拡がるのか』(同上、2010年)、『欧州迷走―揺れるEU経済と日本・アジアへの影響』(同上、2009年)、ほか。
伊藤裕一(いとう ゆういち) 元・慶應義塾大学総合政策学部ほか非常勤講師。1977年生まれ。2009年、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程単位取得退学。主要著作:「職業能力開発と地域レベルでのパートナーシップ」『地域経済研究』(共著、広島大学経済学部附属地域経済研究センター紀要、2003年)、「人の移動と産業立地―地域経済と雇用の視点から」『地域経済研究』(共著、同上、2001年)、「地域経済と雇用―失業率の地域間格差収斂仮説の検証」『地域経済研究』(共著、同上、2000年)、ほか。
中林啓修(なかばやし ひろのぶ) 明治大学危機管理研究センター研究員。1976年生まれ。2008年、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程単位取得退学、博士(政策・メディア)。主要著作:『世界政治叢書 EU・西欧』(共著、ミネルヴァ書房、2011年)、「現代テロ対策のガバナンス―ドイツにおける航空テロ対策を事例に」『SFCジャーナル』(Vol. 9 No.2、2010年3月)、「EUの警察協力における中東欧諸国の立場―第5次拡大を巡る制度的考察を中心に」『ロシア東欧学会年報』(第33号、91-105頁、2005年9月)、ほか。
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