ダンスは国家と踊る
フランス コンテンポラリー・ダンスの系譜
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ダンスと国家の危険な関係? ▼フランスのダンスの歴史をたどりながら、コンテンポラリー・ダンスの誕生と隆盛について独自の分析をする新しいダンス研究書。コンテンポラリー・ダンスとは一体何なのか、その隠された全体像に迫る。 ▼ダンスはわれわれの社会の発展とその政治状況とわかちがたく結びついている。フランスにおいて、ダンスとは「踊る太陽」ルイ14世によって、中央集権によって表象されるものであった。20世紀、アメリカのモダン・ダンスとポストモダン・ダンス、ドイツの表現主義舞踊、あらゆる革新的試みが、ダンスの意味と形式を転覆させた。その洗礼を受けたフランスのダンスは、「現代的な」振付形式を実現することを求め、21世紀へと向かってゆく。 ▼巻末に、コンテンポラリー・ダンスを網羅する解説付き人名索引とフランスのダンス年表を掲載!
本書は、日本図書館協会選定図書です。
序文
I ダンスをめぐる状況 第1章 ダンスの政治史的側面 第2章 政治的「主題」としてのダンス
II コンテンポラリー・ダンス 第1章 モダン・ダンスの起源 第2章 フランス・ダンスへの主な影響 第3章 フランスのコンテンポラリー・ダンス
III ダンスと制度の危険な関係? 第1章 表向きの物語 第2章 実際の歴史
IV 現在のダンス 第1章 九〇年代の転換期 第2章 今日のダンス 第3章 明日はどんな振付形式を?
それでも ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
【著者】 アニエス・イズリーヌ ダンス専門誌Danser編集長。 ダンサー経験後、パリ第8大学で近代文学を専攻。パリ・オペラ座機関紙、雑誌Danserの記者を経て、2004年からDanser編集長。
【訳者】 岩下綾(いわした あや) 独立行政法人日本学術振興会特別研究員。 慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程仏文学専攻修了。2010年パリ第四大学博士課程修了。専門は16世紀フランス文学。
松澤慶信(まつざわ よしのぶ) 日本女子体育大学准教授。 慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程舞踊科修了。ロンドン・ラバン・センター留学。埼玉大学、慶應義塾大学、玉川大学非常勤講師を経て現在に至る。専門は舞踊学。
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