▼洋の東西を問わず、「書」の収集に知的好奇心の発露を見出した人々がいる。彼らの蔵書の数々からみえてくるものとはーー。 ▼蔵書家の人物像とその蔵書の体系や資料的価値、現状など、その知的世界を探求する10編の論考集。
在塾の諸文庫 松原秀一
藤原道長の漢籍蒐集 佐藤道生
藤原頼長の学問と蔵書 住吉朋彦
蔵書家大内政弘をめぐって 佐々木孝浩
慶應義塾図書館渡辺刀水文庫について 川上新一
マリー・アントワネットの伝記と資料 ――アルネトとツヴァイク―― 井上修一
「書物狂」リチャード・ヒーバーとその蔵書 橋 勇
ブリットウェル・コート蔵書の構築とその後 宮利行
赤木文庫・横山重について 石川 透
Derek Brewer旧蔵「神 ……
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【編者】 佐藤道生(さとうみちお) 慶應義塾大学文学部教授(日本漢学・中日比較文学)。 1955年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科国文学専攻博士課程単位取得退学。主要業績:『平安後期日本漢文学の研究』(笠間書院、2003年)、『句題詩研究』(編、慶應義塾大学出版会2007年)。
【執筆者】 松原秀一(まつばら ひでいち) 慶應義塾大学名誉教授(中世フランス文学)。 1930年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科仏文学専攻修士課程修了。 主要業績:『ヨーロッパ中世の説話−−−−東と西の出会い』(中公文庫、1992年)、『異教としてのキリスト教』(平凡社ライブラリー、2001年)。
住吉朋彦(とみよし ともひこ) 慶應義塾大学附属研究所斯道文庫准教授(書誌学)。 1968年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程修了。 主要業績:「『韻府群玉』版本考(一)〜(五)」(『斯道文庫論集』第35-39輯、 2000-04年)。
佐々木孝浩(ささき たかひろ) 慶應義塾大学附属研究所斯道文庫教授(日本書誌学・日本中世文学)。 1962年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程中退。 主要業績:『大島本源氏物語の再検討』(共著、和泉書院、2009年)、 「巻子装であること――早稲田大学図書館蔵『新撰菟玖波集〔政弘句抄出〕』をめぐって―― 」(『斯道文庫論集』第44輯、2010年)。
川上新一郎(かわかみ しんいちろう) 慶應義塾大学附属研究所斯道文庫教授(国文学)。 1951年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。 主要業績:『六条藤家歌学の研究』(汲古書院、1999年)、『古今拾穂抄』(勉誠出版、2008年)。
井上修一(いのうえ しゅういち) 筑波大学名誉教授(ドイツ文学)。 1940年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。 主要業績:シュティフター『森のこみち、水晶』(訳、学習研究社、1978年)、 ジョンストン『ウィーン精神 全2巻』(共訳、みすず書房、1986年)。
橋勇(たかはし いさむ) 慶應義塾大学文学部准教授(近現代英文学)。 1973年生まれ。ケンブリッジ大学英文学部博士課程修了(Ph.D.)。 主要業績:「中世主義の系譜」『中世イギリス文学入門――研究と文献案内』(雄松堂出版、2008年)、『中世主義を超えて――イギリス中世の発明と受容』(共編著、慶應義塾大学出版会、2009年)。
宮利行(たかみや としゆき) 慶應義塾大学名誉教授(中世英文学・書物史・アーサー王伝説)。 1944年生まれ。ケンブリッジ大学英文学部博士課程修了。 主要業績:『西洋書物学事始め』(青土社、1992年)、『グーテンベルクの謎――活字メディアの誕生とその後』(岩波書店、1999年)。
石川透(いしかわ とおる) 慶應義塾大学文学部教授(国文学)。 1959年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。 主要業績:『奈良絵本・絵巻の生成』(三弥生書店、2003年)、『奈良絵本・絵巻の展開』(三弥生書店、2009年)。
松田隆美(まつだ たかみ) 慶應義塾大学文学部教授(中世英文学、思想史)。 1958年生まれ。ヨーク大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。 主要業績:『中世イギリス文学入門』(共著、雄松堂出版、2008年)、『中世主義を超えて――イギリス中世の発明と受容』(共編者、慶應義塾大学出版会、2009年)。
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