ことばは本能ではない! ▼認知言語学、認知心理学の新たな古典、Constructing a Language: A Usage-Based Theory of Language Acquisition, Harvard University Press, 2003の待望の翻訳。 ▼比較認知科学や発達心理学における豊富な研究データをもとに、“Usage-Based Model(用法基盤モデル)” のアプローチから、子どもの言語習得のプロセスを明示する。子どもがどのように言語を習得するのかは、生得的言語モジュールを仮定するのではなく、一般認知能力に支えられた高度な学習によることを実証する認知言語学の最新の研究書。
本書は、日本図書館協会選定図書です。
月刊 言語 2008年12月号「書評空間」(121頁)で紹介されました。
第1章 用法基盤言語学 第2章 言語の起源 第3章 語彙 第4章 初期の統語構文 第5章 抽象的統語構文 第6章 名詞句構文と節構文 第7章 複文構文とディスコース 第8章 生物学的、文化的、個体発生的プロセス 第9章 言語習得の心理学に向けて
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
【著者】 マイケル・トマセロ(Michael Tomasello) ジョージア大学にて博士号を取得(実験心理学)。エモリー大学教授、ヤーキス霊長類研究所を経て、現在ドイツのマックス・プランク進化人類学研究所および同発達比較心理学部門ディレクター、ウォルフガング・ケーラー霊長類研究所ディレクター。専攻は、比較認知科学、ヒトを含む霊長類の発達心理学(特に認知発達、社会的認知、言語習得、文化学習など)。主要著作・論文に、First Verbs (Cambridge University Press, 1992), Primate Cognition (共著, Oxford University Press, 1997), The Cultural Origins of Human Cognition (Harvard University Press, 1999) , Language is not an instinct (Cognitive Development 10, 1995), Chimpanzees recruit the best collaborators (共著, Science 31, 2006), Shared Intentionality (共著, Special issue of Developmental Science 10 [1], 2007), A new look at infant pointing (共著, Child Development 78, 2007) など多数。
【訳者】 辻幸夫(Yukio Tsuji) 慶應義塾大学大学院後期博士課程修了。現在、慶應義塾大学法学部教授。専攻は、認知科学、言語心理学、意味論。
野村益寛(Masuhiro Nomura) カリフォルニア大学サンディエゴ校大学院博士課程修了(Ph.D)。現在、北海道大学大学院文学研究科・文学部准教授。専攻は、英語学、認知言語学。
出原健一(Ken’ichi Idehara) 慶應義塾大学大学院前期博士課程修了。現在、滋賀大学経済学部准教授。専攻は、認知言語学。
菅井三実(Sugai Kazumi) 名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程中退。現在、兵庫教育大学大学院准教授。専攻は、現代日本語学、理論言語学。
鍋島弘治朗(Kojiro Nabeshima) 大阪大学言語文化研究科修士修了、カリフォルニア大学バークレー校言語学修士修了、関西大学博士。現在、関西大学文学部准教授。専攻は、英語学、認知言語学、メタファー。
森吉直子(Naoko Moriyoshi) ペンシルベニア大学大学院博士課程修了(Ph. D)。現在、慶應義塾大学商学部准教授。専攻は、人間発達学、心理学、比較文化。
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