経済発展著しい中国の大気汚染や酸性雨は、海を越えて日本の森林資源にも影響を及ぼすことが確認されている。本書は四川省の成都市(中国政府が開発を進める西部拠点)における日中共同の実地調査をもとにした研究成果。 四川省における大気汚染、化学物質による居住空間の汚染、酸性雨の状況の詳細を明らかにする。

目 次
はじめに 山田辰雄 本研究の位置づけ 橋本芳一
第T部 環境―過去から将来へ 第1章 四川省の環境問題 藤村 満 1. 四川省の概況 2. 中国の環境問題の深刻化と対策 3. 四川省における大気汚染の状況 4. 大気汚染による学童の呼吸器系の健康状態 5. 大気汚 ……
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山田辰雄(やまだ たつお) 1938年生まれ。1969年慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了、法学博士。現在、放送大学教授、慶應義塾大学名誉教授。 主要著書:『中国国民党左派の研究』(慶應義塾大学出版会、1980年)、『近代中国人物研究』(編著、慶應義塾大学出版会、1989年)、『近代中国人名辞典』(編著、霞山会、1995年)、『中国環境研究―四川省成都市における事例研究』(共編、勁草書房、1995年)、『中国近代政治史』(放送大学教育振興会、2002年)など。
楊治敏(やん ずーみん) 1944年生まれ。中国重慶大学(原中国重慶建築工程学院) 卒業。成都市環境保護科学研究所の副所長を経て、現在、成都華日環境総合技術中心主任。中国四川省重大科学技術研究成果奨励賞,中国四川省環境科学技術成果奨励賞,成都市科学進歩奨励賞などを受賞。成都市を中心に民間ベ−スの日中文化交流の長期計画を推進している。 主要著書(日本語):『中国環境研究』(共著,勁草書房、1995年)、『中国の環境問題』(共著,慶應義塾大学、2000年)など。
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