日韓両国における「アジア」「同化主義」「東洋平和」 の概念はいかに生じたか。大陸に直接接し、大陸の思想 と密接に連続していた韓国と、海に隔離され、大陸の文 化思想を選択的に受容してきた日本。両国の対照的な形 での歴史発展を踏まえ、19世紀半ば以降の日本と韓国を 中心として、変転する東アジアにおける文化・思想の問 題をさぐる。

第1部 戦争と平和 1 韓国近代史における国際関係概念 ―伝統的な存在様式の変容過程を中心に・・・朴 忠錫 2 近代韓国の平和観念―「東洋平和」の理想と現実・・・張 寅性 3 韓日両国の西洋受容に関する比較研究 ―兪吉濬と福澤諭吉の国際政治観を中心に・・・金 榮作
第2部 「アジア」と「東洋」 4「アジア」概念の受容と変容―地理学から地政学へ・・・三谷 博 5 野党政治家、言論人の韓国観 ―「同化主義」との関連から・ ……
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渡辺浩(わたなべひろし)東京大学大学院法学政治学研究科教授 1946年生まれ。東京大学法学部卒。専門:日本政治思想史。 朴忠錫(ぱくちゅんそく)梨花女子大学校名誉教授 1936年生まれ。延世大学校政治外交学科卒。法学博士。専門:韓国政治思想史、東洋政治思想。
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