生い立ちの記から、戦争という苛酷な運命に遭遇した若き日、教育者・哲学者として活躍した、戦後を綴る貴重なドキュメント。今、「昭和」という時代を考えるために格好の自伝的エッセイ。

第一部 戦前・戦中を生きる
第一章 幼少年時代 第二章 慶應予科、入営、そして戦地へ 第三章 北支での軍隊生活 第四章 飢えとマラリアとの闘い
第二部 一哲学者としての戦後
第一章 焦土からの再出発 第二章 ハーバードへの留学 第三章 組合委員長、通信教育部長の頃 第四章 哲学者としての仕事 第五章 父、沢田茂のこと
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哲学者、慶應義塾大学名誉教授。1916(大正5)年、東京生まれ。1940(昭和15)年、慶應義塾大学文学部西洋哲学科を卒業。同年12月に応召し、中国戦線、南方戦線で過酷な戦場を体験。1946(昭和21)年6月に復員、慶應義塾大学文学部助手となる。その後、文学部教授、通信教育部長、文学部長を務めると共に、日本哲学会会長、日本科学哲学会会長を歴任。
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