日清戦争以後の約20年間、日本の東アジアでの発言力は急上昇した。政策決定に関していかなる人々が政府で、在野で、イニシアチブをとっていたのか。激動期の日本外交を中国論議を中心に再検討する。

問題の所在
第一部 東アジアの政治変動と日本
第一章 フィリピン独立運動と日本 はじめに 一、フィリピン独立運動と日本 二、米西戦争の勃発 三、布引丸事件 結び
第二章 南進から北進への転換 第一節 北清事変と日本の対応−厦門事件再考と日本海軍の対応 はじめに 一、事変の勃発 二、後藤新平の積極論 三、南清への危機 四、厦門出兵 五、出兵中止と ……
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波多野 勝(はたの まさる) 常磐大学教授 1953年岐阜県生れ。慶應義塾大学法学部卒、同大学院法学研究科博士課程修了、1994年同大学院より法学博士取得。1983年より常磐大学人間科学部専任講師、助教授を経て1994年より現職。日本外交史を中心にした日中関係が主たる専門分野。
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