少子高齢化する社会に欠かせないバリアフリーの基本的な考え方(高齢者や障害者の社会生活での障壁を除去する)と生活環境のバリアフリー化の具体的な方策をわかりやすく概説(写真・図版多数)。
高齢者や障害者の生活を阻むバリア(障壁)には、住宅、地域施設、交通・都市環境における物理的障壁と、人間の意識・態度の中にある心理的障壁と、制度や種々のプログラムの中の社会的障壁がある。これらの障壁をなくすことが、バリアフリーであり、超高齢化社会に生きる人々に課せられた緊急課題である。著者は、建築・医療・保健・福祉・教育が連携するバリアフリー環境整備に関する教育・研究に、新しい局面を切り開いた研究者である。

まえがき
I バリアフリーとバリアフリーデザイン 1 人間工学に基づくバリアフリーデザイン 2 車椅子使用者のためのバリアフリーデザイン 3 情報保障対策としてのバリアフリーデザイン
II バリアフリー教育・研究の経緯 1 バリアフリー教育への経緯と展開 2 高齢者の住宅改造ニーズ 3 理学療法士、作業療法士の住宅改造に関する取り組み
III 住宅改造からハウスアダプテーションへ 1 イギリスのハウスアダプテーション 2 ……
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野村みどり(のむら みどり) 1951年、佐賀県生まれ。1976年東京都立大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了。5年間設計事務所勤務を経て、1984年同大学院工学研究科博士課程満期退学。東京都立大学工学部建築工学科助手を経て、1986年から東京都立医療技術短期大学一般教養科専任講師。同短期大学助教授を経て、1998年から東京都立保健科学大学保健科学部作業療法学科助教授。1987年工学博士(行動観察による心身障害児の教育環境に関する研究)。
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