<現代思想>とは、時代のアクチュアリティーを課題とし、脱領域的で、ラディカルであり、常に論争的な性格を持つ「現代の理論」である。本書では、20世紀の代表的な思想家たちの<争点>を浮き彫りにしながら、思想の争点自らに<思想>を語らせる。複数の学問領域を横断しつつ、表層的な現象の深層で進行する事態を明らかにし、根源的、根底的、徹底的にその課題を問う理論的知。その絶え間ない批判と反批判の中から、20世紀という時代が垣間見える。


出版ニュース 2006年6月中号「ブックハンティング」(22頁)で紹介されました。 毎日新聞 2006年4月19日朝刊の「ブックウオッチング」で紹介されました。

序
第1章 モダンとポストモダン 1 「モダニズム」の後の「ポストモダン」 2 モダニズムの擁護(T・W・アドルノ) 3 モダニズムからアヴァンギャルドへ(ぺーター・ビュルガー) 4 ポストモダンの到来(フレドリック・ジェイムソン) 5 モダンの極限としてのポストモダン(ジャン=フランソワ・リオタール) 6 モダンの潜勢力(ユルゲン・ハーバマス) 7 ポストモダンの功罪(テリー・イーグルトン)
第2章 主体と他者 1 「反人間主義」批判(ア ……
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田辺 秋守(たなべ しゅうじ) 1960年生まれ 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻博士課程満期退学 ドイツ、ボッフム大学、ベルリン自由大学留学 慶應義塾大学、城西国際大学、東京工芸大学、早稲田大学、各非常勤講師 専攻:現象学、批判理論、現代思想論 論文:「美的仮象の現出――アドルノ美学のモチーフ」(「現象学年報13」)、「問いかけの思考から応答の思考へ――ヴァルデンフェルスのメルロ=ポンティ論」(「メルロ=ポンティ研究第4号」)、「統一か自由か――ヤスパースとドイツ統一問題」(「コムニカチオン第11号」)等
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