ファイナンス理論の最前線を俯瞰
SNSやインターネット掲示板の情報のうねりが市場の心理の揺らぎを映し出し、AIがその機微を読み取って株価を予測する時代。 いま、金融資産の価格形成はかつてない転換点を迎えている。最先端のファイナンス理論モデルを駆使し、現代金融市場のメカニズムを精緻に解き明かした渾身の一書!
・SNSが株・債券など金融資産の動向を左右する時代へ。 ・AIの活用により、短期的なトレンドや市場の反応を高精度に読み解くことが可能となった。今後さらに情報分析の範囲を拡張させていくであろう方向性を概観する。 ・市場の「効率性」と「情報の力」を軸に、効率的な側面と非効率な側面の両面を持つ市場を、さまざまなファイナンス理論モデルを駆使して精緻に分析する。

第1章 市場の効率性 1 市場の効率性とは 2 市場の効率性に関する初期の実証分析 3 3 タイプの効率性の概念 第2章 市場のアノマリー 1 資産価格のボラティリティ 2 資産価格の推移過程( 平均回帰過程) 3 CAPM とアノマリー 4 カレンダー効果 第3章 ノイズトレーダーのモデル 1 情報の経済学 2 ノイズトレーダーの理論モデル 第4章 フィードバックトレーダーと社会的学習 1 集団心理モデル 2 フィードバックトレーダーのモデル 第5章 感情分析とニ ……
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前多康男(まえだ・やすお) 1959年生まれ。82年 慶應義塾大学経済学部卒業。84年 同大大学院経済学研究科修士課程修了。90年 ミネソタ大学大学院経済学研究科博士課程修了、Ph.D. in Economics 取得。国際大学専任講師、大阪大学経済学部助教授、教授を経て2002年より慶應義塾大学経済学部教授。25年3月をもって慶應義塾大学を定年退職、名誉教授。
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