・金融政策の専門家かつインド中銀の総裁も務めたラジャンの最新作! ・いまや一般化しつつある非伝統的金融政策に放つ、鋭い批判。
現代の中央銀行は、様々な手法を駆使した非伝統的金融政策を行い経済の安定を図ってきた。しかし、インフレのコントロールに苦しみ、金融システムは不安定な状態である。中央銀行が本来の役割を越えて肥大化することに警鐘を鳴らす。
<編集担当者からのおすすめポイント> 世界の中央銀行が押し進めてきた金融政策は果たして正しかったのか?ラジャンはその問いに否を投げかけた。インフレに苦しむ世界の経済状況や、10年続いた日銀の量的緩和の是非を論じるためにも必読の書である。
『証券アナリストジャーナル』 2025年1月号「新著紹介」(p.129)に掲載されました。
『週刊 東洋経済』 2023年12月28日・2025年1月4日合併号「ベスト経済書・経営書 2024年」の「発掘まだあるビジネス好著」(p.231)にて紹介されました。
『週刊 東洋経済』2024年12月21日号「Book Review 話題の本」(p.84)に書評が掲載されました。評者は、松岡多利思氏(東京都立大学教授)です。
はじめに 金融政策と意図せざる結果
第1章 暗闇への一歩――危機後の非伝統的金融政策
第2章 金融政策の波及効果の新たな見方――資本フロー、流動性、レバレッジ
第3章 国際金融ゲームの新しいルール
第4章 政治的圧力と意図せざる結果
終章 過ぎたるは猶及ばざるが如し
解説 非伝統的金融政策は効いたのか? (小林慶一郎)
注 参考文献 索引
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
ラグラム・ラジャン(Raghuram Rajan)[著] シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネス教授。1991年にMITでPh.D.(Economics)を取得。2003〜6年国際通貨基金(IMF)のチーフエコノミスト及び調査局長。2013〜16年インド準備銀行総裁を務める。専門は銀行論。著書に『セイヴィング キャピタリズム』(ルイジ・ジンガレスとの共著。慶應義塾大学出版会)、『フォールト・ラインズ』(新潮社)、『第三の支柱』(みすず書房)などがある。
北村礼子(きたむら・あやこ)[訳] 慶應義塾大学文学部卒(英米文学専攻)。ニューヨーク市立大学留学を経て翻訳に従事、訳書に『アメリカ70年代』(共訳、国書刊行会)などがある。
小林慶一郎(こばやし・けいいちろう)[解説] 慶應義塾大学経済学部教授。キヤノングローバル戦略研究所主幹、経済産業研究所ファカルティフェローなどを兼任。1998年にシカゴ大学Ph.D.(Economics)取得。専門はマクロ経済学。 著書に『日本経済の罠』(共著、日本経済新聞出版)、『時間の経済学』(ミネルヴァ書房)、『日本の経済政策』(中公新書)などがある。
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