ウィーン1938年 最後の日々
オーストリア併合と芸術都市の抵抗
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フロイト、カネッティ、ウィトゲンシュタイン一家に迫る危機
1938年2月、ヒトラーの山荘ではオーストリア首相シュシュニクとの緊迫したやりとりが行われていた。
その後の、オーストリア独立を問う国民投票の挫折とナチスによる武力侵攻……。
独立を守ろうとする首相たちや、文化人や芸術家の抵抗や亡命を軸に、 芸術都市ウィーンの緊迫した日々を描く注目作。
序章 一九三八年の「輪舞」
第一章 オーストリア併合への道 一 ハプスブルク帝国からシュシュニク政権まで 二 ベルヒテスガーデン会談 三 シュシュニクの抵抗
第二章 併合前夜の芸術家たち 一 ワルターとオペラ『ダリボル』 二 ヴェルフェル夫妻の愛憎 三 カネッティ夫妻の精神不安
第三章 オーストリアの一番長い日
第四章 ヒトラーのウィーン 一 挫折の街 二 勝利の街 三 暗黒の街 ……
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高橋 義彦(たかはし よしひこ) 北海学園大学法学部准教授。1983年生まれ、慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学、博士(法学)。 主要著作:『カール・クラウスと危機のオーストリア――世紀末・世界大戦・ファシズム』(慶應義塾大学出版会、2016年)、『民主主義は甦るのか?――歴史から考えるポピュリズム』(共著、同上、2024年)ほか。
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