豪商の金融史
廣岡家文書から解き明かす金融イノベーション
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▼「あさが来た」のモデルになった豪商廣岡家。彼らが活躍した江戸時代から昭和までの波乱の歴史をたどる。 ▼現代金融取引の先駆でもあった大坂豪商の様々な役割を現代的な視点と一次史料の精査によって明らかにする!
世界初の先物取引市場であった大坂堂島米市場は、その重要な役割を社会的な影響をもつ商人(=豪商)が担った。 現代の金融技術にも比するイノベーティブな手法を駆使し、大名を相手に大商いをする姿を廣岡家文書から追う。
『ヒストリア』 (第298号 2023年6月号)P.109〜118 書評欄に書評が掲載されました。評者は須賀博樹氏、早川大介氏です。
『日本経済新聞』 2022年12月24日(読書面・31面)「エコノミストが選ぶ 経済図書ベスト10」の第5位に選ばれました。
『週刊ダイヤモンド』 (2022.12.24・31新年合併号)P.214〜P.221にて2022年「ベスト経済書」ランキングの9位 に選んでいただきました。
プロローグ──豪商の大坂 (高槻泰郎)
第1章 大坂金融市場の形成──米市場の誕生と加島屋の創業 (高槻泰郎)
第2章 堂島米市場の誕生──デリバティブ取引の活況と加久の躍進 (高槻泰郎)
第3章 大名貸の展開──豪商はいかにリスクをコントロールしたか (酒井一輔)
第4章 廣岡家の明治維新──時代の転換と豪商の危機対応 (小林延人)
第5章 昭和金融恐慌の打撃──加島銀行の終焉 (結城武延)
第6章 新しい金融事業への参入──大同生命保険会社の設立 (結城武 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
【編著者】 高槻泰郎(たかつき・やすお) (プロローグ・第1、2章、エピローグ、コラム、用語集) 神戸大学経済経営研究所准教授。東京大学大学院経済学研究科後期博士課程修了。博士(経済学)東京大学。専門は日本経済史。著書に『近世米市場の形成と展開──幕府司法と堂島米会所の発展』(名古屋大学出版会)、『大坂堂島米市場──江戸幕府vs市場経済』(講談社現代新書)などがある。
【執筆者】(執筆順) 谷直樹(たに・なおき) (コラム) 大阪市立大学名誉教授。京都大学大学院工学研究科博士課程単位取得退学。京都大学工学博士。専門は日本建築史。
服部麻衣(はっとり・まい) (コラム) 大阪市立住まいのミュージアム(愛称:大阪くらしの今昔館)学芸員。京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程芸術学専攻(芸術学)修了。専門は美術教育。
酒井一輔(さかい・かずほ) (第3章、用語集) 聖心女子大学現代教養学部講師。東京大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。博士(経済学)東京大学。専門は日本経済史。
倉林重幸(くらばやし・しげゆき) (コラム) 豊田市生涯活躍部文化財課博物館準備室主任主査(豊田市郷土資料館学芸員)。大阪大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。修士(経済学)大阪大学。専門は日本経済史・経営史、茶道史、茶道美術。
芹口真結子(せりぐち・まゆこ) (コラム) 岐阜大学地域科学部助教。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)一橋大学。専門は日本近世宗教史。
小林延人(こばやし・のぶる) (第4章) 東京都立大学経済経営学部准教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)東京大学。専門は日本経済史。
村和明(むら・かずあき) (コラム) 東京大学大学院人文社会系研究科准教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士後期課程修了。博士(文学)東京大学。専門は日本近世史。
結城武延(ゆうき・たけのぶ) (第5、6章、エピローグ、用語集) 東北大学大学院経済学研究科准教授。東京大学大学院経済学研究科後期博士課程修了。博士(経済学)東京大学。専門は日本経済史・経営史。
吉良芳恵(きら・よしえ) (コラム) 日本女子大学名誉教授。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了(修士)。専門は日本近現代史。
岡橋清元(おかはし・きよちか) (コラム) 清光林業株式会社 会長
西野久子(にしの・ひさこ) (コラム) 神戸中医学院芦屋薬膳 代表
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