〈所有〉から考える企業の〈かたち〉
株主所有の株式会社が唯一効率的な形態であるという偏見を覆し、 企業形態の多様性を具体例で示した古典的著作
▼企業のカタチは、株式会社だけでない。 ▼多様な組織のあり方を「所有権」から解き明かした古典。 ▼これからの企業組織を考えるうえで必読の文献!
企業形態として最もメジャーなのは株式会社である。これは所有の視点からみると投資家が会社を所有しているということだが、その理由は経営上、最も効率的であるからである。しかしこれが唯一の形態ではない。消費者所有、生産者所有、相互組合、NPO 等、現実には様々な所有形態の企業が存在する。本書は、そうした企業が存在する理由を、所有権とガバナンスの観点から分析した古典である。現在、そして未来の企業組織を考えるうえで必読の文献である。

日本経済新聞 2019年4月27日(27面)「読書欄/活字の海で」で紹介されました。

まえがき
序章
第T部 企業所有の理論 第1章 分析のフレームワーク 第2章 契約のコスト 第3章 所有のコスト
第U部 生産者所有企業 第4章 投資家所有企業 第5章 従業員所有の利益とコスト 第6章 従業員所有企業のガバナンス 第7章 農業協同組合およびその他の生産者協同組合
第V部 消費者所有企業 第8章 小売・卸売・供給企業 第9章 電力・ガス・水道などの公益事業 第10章 クラブおよびその他のメ ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
[著者] ヘンリー・ハンズマン(Henry Hansmann) 1945年生まれ。イェールロースクール教授。イェール大学で法律学と経済学を学んだ後、経済学のPh.D. を取得。企業組織に関する法と経済学を専門とする。共著に『会社法の解剖学――比較法的&機能的アプローチ』(布井千博監訳、レクシスネクシス・ジャパン)がある。
[訳者] 米山 高生(よねやま・たかう) 東京経済大学経営学部教授、一橋大学名誉教授。一橋大学経済学研究科後期博士課程修了。京都産業大学教授、一橋大学大学院教授を経て現職。専門は経営史、保険理論。著書に『リスクと保険の基礎理論』(同文館出版)『物語で読み解くリスクと保険入門』(日本経済新聞出版社)、共訳にハリントン&ニーハウス『保険とリスクマネジメント』(東洋経済新報社)などがある。
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