エイズは終わっていない
科学と政治をつなぐ9つの視点
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▼元UNAIDS事務局長による、エイズ終結への道筋を語る講義録。 ▼科学と政治は、グローバルな課題であるエイズにどう対処すべきか。
いまも毎日約5,000人がHIV に感染し、約3,000人が死亡しているエイズ。その終結に向けて、科学と政治はどう関わり、どう向き合うべきなのか。流行初期からエイズ問題と対峙してきた、科学者・臨床医・元UNAIDS 事務局長でもある著者が、パリのコレージュ・ド・フランスで行った講義録の邦訳。
日本経済新聞 2019年5月25日(29面)「読書欄」(短評)に書評が掲載されました。 本文はこちら
日本語版への序文
序 章
第一章 変化し続ける複合的流行 第二章 アフリカ南部の高度地域流行(ハイパーエンデミック) 第三章 国際政治課題としてのエイズ 第四章 国境を越えた新たな市民社会の運動 第五章 治療を受ける権利 第六章 コンビネーション予防 第七章 エイズの経済学 第八章 人権の重要性 第九章 長期的な展望
訳者あとがき 索引
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
[著 者] ピーター・ピオット(Peter Piot) ロンドン大学衛生・熱帯医学大学院学長、元国連合同エイズ計画(UNAIDS)事務局長。 1949年ベルギー生まれ。1976年、ヘント大学でM. D. 医学博士、1980年にアントワープ大学でPh.D(微生物学)取得。アントワープ熱帯医学研究所の微生物免疫学教授等を経て、1995年から2008年まで国連合同エイズ計画(UNAIDS)初代事務局長。2010年から現職。常に活動の拠点をアフリカに置き、エボラ出血熱、HIV/エイズをはじめとするアフリカ大陸の感染症に関する研究を行う。またUNAIDS事務局長としてHIVの世界的流行に対する国際的関心を惹起し、地球規模での対策を実現させるうえで中心的役割を担った。2013年、アフリカでの医学研究・医療活動の分野において顕著な功績を挙げた者に贈られる「野口英世アフリカ賞」(第2回)を受賞。著書にNo Time to Lose: A Life in Pursuit of Deadly Viruses. W.W. Norton & Company, 2012(邦訳『ノー・タイム・トゥ・ルーズ――エボラとエイズと国際政治』慶應義塾大学出版会、2015年)ほか。
[訳 者] 宮田 一雄(みやた かずお) 元産経新聞特別記者。
樽井 正義(たるい まさよし) 慶應義塾大学名誉教授。
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