▼会社や企業のまわりにある環境とは何だろうか? 環境法はもっと面白く、その裾野は広い。 ▼企業、またその中で働く人、その周りにいる人…すべての人にとってよい環境とは何だろう。 ▼社会問題の書籍として読めるだけではなく、弁護士、企業法務担当者、CSR 担当者にも必携の1冊。
「第U巻では、1人1人にとっての環境という第T巻の視点からひろげて、社会のなかの、会社や企業にとっての環境というものをとらえています。 私たちの生活のなかにごくふつうに起きていることは、1人1人の個人というものとともに、世の中にある会社とか企業にすべてかかわっています。会社や企業は、環境とともにあります。 会社とか企業というものが、環境というものとどのようにかかわっているのかということを、さまざまな具体例によって考え、それを、いま、会社や企業のなかにいたり、そのまわりにおられる方が、よい経営やよい生活をするためにいかしてほしい、と願っています。」(はしがきから) 密接な関係にある環境と経済のかかわり、原子力法制、国立マンション訴訟や、日本で最大級の産業廃棄物不法投棄事件といわれた豊島事件などを題材にして、「ある個人」にとっての法という新しい視点から、企業・会社、その周りにある人の環境とは何かを考える第U巻。
自由と正義 68巻11号に書評が掲載されました。評者は阿久津正志氏(第二東京弁護士会会員)です。
財界 2017.6.20号に掲載されました。評者は久保利 英明(日比谷パーク法律事務所代表、弁護士)です。
厚生福祉 2017年4月21日に書評が掲載されました。評者は又坂匡氏(厚生福祉)です。
はしがき
第1章 環境法は市場メカニズムをどう見ているか I 市場メカニズムと環境法 1 環境基本法と市場メカニズム 2 第3次環境基本計画と市場メカニズム U 市場メカニズムの問題性 1 市場の失敗と政府の失敗 2 市場の概念 3 外部性 V 市場メカニズムの問題性への対応 1 外部性の内部化 2 日本の経験から学ぶ 3 これからの課題
第2章 サブプライムローンから環境法は何を学ぶべきか ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
六車 明(ろくしゃ あきら) 1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院法務研究科(法科大学院)教授。 弁護士(京橋法律事務所)。専攻 環境法。趣味 フルート演奏。 1975年慶應義塾大学法学部卒業、1976年同大学大学院法学研究科修士課程民事法学専攻退学。同年司法修習生(30期・東京4班)。1978年東京地方裁判所判事補、1982年高松家庭裁判所判事補兼地方裁判所判事補、1985年東京地方検察庁検事法務省刑事局局付検事、1988年外務事務官(国際連合局)併任(ILO第4回公務合同委員会〔ジュネーブ〕政府代表顧問)、1989年東京地方裁判所判事、1991年仙台地方裁判所判事、1995年東京地方裁判所判事東京高等裁判所判事職務代行、1997年東京高等裁判所判事、1998年東京地方検察庁検事総理府公害等調整委員会事務局審査官、1999年東京高等裁判所判事。同年慶應義塾大学法学部助教授、2002年同大学法学部教授、2004年から現職。2014年弁護士登録(第二東京弁護士会。環境保全委員会・環境紛争制度部会所属)。 日米法学会評議員、環境法政策学会理事。日本私法学会、東北法学会、LAWASIA(個人会員)所属。 その他、1999年WWFジャパン(公益財団法人世界自然保護基金ジャパン)事務局特別顧問(〜現在)、2002年法務省政策評価懇談会委員(〜2014年)、2009年独立行政法人環境再生保全機構契約監視委員会委員(〜2015年)を歴任。
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