新鋭による福田恆存の本格文芸評論。
文学者・福田恆存は、批評家・翻訳家・劇作家として活躍したが、必ずしも的確に理解されてきていなかったのではないか。著者は、福田の多面的な文学的営為を追いながら、その核心に育まれたことば=思想をひとつひとつ剔抉していく。生誕102年、没後20年を記念する孤高の文学者の神髄に迫る新鋭の本格文芸評論。

図書新聞 第3182号(2014年11月15日)(9面)に書評が掲載されました。評者は澤村修治氏(評伝作家、批評家)です。
新潟日報 2014年7月6日付「読書」欄(28面)に書評が掲載されました(評者:鈴木邦男氏)。
山陽新聞 2014年6月22日付「読書」欄(15面)に書評が掲載されました(評者:鈴木邦男氏)。

一 批評の終焉 二 ロレンス 三 絶対、あるいは神 四 絶対と相対とのはざまで 五 文学と政治、そして「一匹と九十九匹と」 六 「近代」、そして「保守」をめぐって 七 「近代の宿命」 八 『嘔吐』、あるいは実存主義 九 劇的なる人間 十 批評の終焉≠フ終着点 十一 黙示文学としての私小説 十二 小林秀雄 十三 小説家として 十四 翻訳の意味 十五 「キティ颱風」、そしてニヒリズム 十六 文明批評としての戯曲 十七 「解つてたまるか!」
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
岡本英敏(おかもと ひでとし) 慶應義塾湘南藤沢中高教諭。 1967年、大阪府箕面市生まれ。1985年、大阪府立四条畷高等学校卒業。1990年慶應義塾大学文学部史学科西洋史学専攻卒業。1993年慶應義塾大学大学院文学研究科西洋史学専攻修了。1993年慶應義塾高等学校教諭として赴任。2002年慶應義塾湘南藤沢中等部・高等部に異動、現在に至る。2010年「モダニストの矜恃 勝本清一郎論」で第17回三田文学新人賞受賞。
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