▼稀代の教育者・吉田小五郎の思想と人柄に触れる随筆選の決定版。
▼元慶應義塾幼稚舎長吉田小五郎の名随筆を新編集で3巻に収める。多くの教え子に慕われた教育者として、日本を代表するキリシタン史研究者として、「民藝運動」に関わった美術品蒐集家として、培った観察眼とその描写は、時代を超えて読む者を惹きつける。没後30年を期に刊行される、偉大な教育者の全身像。ページ数各巻366ページ平均、別冊68ページ(分売はできません)。
第一巻(幼稚舎家族) T 百萬塔―― 若き友へ ―― 負ける楽しみ / 希望の一つ / 先ず西洋から / 第二の誕生 / 馬鹿不平多 / 贅沢の弁 / 妥協是非 / 家庭代表 / 祝「塔」第十号発刊 / 「やる」という言葉の遠慮 / 公平・不公平 / 供養塔 / 鯛焼の買えない話 / 下手物にまなぶ / 友は友 / 情実 / 田舎漢 / 塔塔二十号
木造通信 第一号ノ二 昭和二十年七月十日 第五号 昭和二十年八月二十五日 第六号 昭和二十年九 ……
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吉田 小五郎(よしだ こごろう) 1902(明治35)年新潟県柏崎に生まれる。1924(大正13)年慶應義塾大学文学部史学科卒業。卒業後幼稚舎教員となり多くの子どもたちから慕われ、尊敬を集める。戦時中、空襲激化による幼稚舎生の疎開にあたり、疎開学園の責任者として尽力。戦後、9年間幼稚舎長を務める。キリシタン史研究者としても業績がある。民藝運動にも関わり、古美術・石版画などの蒐集家としても著名。1983(昭和58)年、故郷柏崎で没、享年81。 主な著作として随筆集に『犬・花・人間』(慶友社、1956年)、『私の小便小僧たち』(コスモポリタン社、1959年)、『柏崎だより』(港北、1978年)。キリシタン史研究書に『日本切支丹宗門史(上・中・下)』(訳、岩波書店、1938、1940年)等がある。
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