秋の日の猫越山の中腹で、37歳の父と72歳の息子が66年ぶりに対面する――戦時下に渋谷で事故死した幽霊の父と老人になった息子が「秘め事」を語らう表題作ほか、アメリカ研究者でもある著者の1971年から2010年までに執筆された全6編の自選短編小説集。

庭園にて かわあそび メリケン屋敷 I ♡ TEXAS ぼくのヒッピー 猫越山
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足立 康(あだち やすし) 1936年、東京生まれ。慶應義塾大学文学部英文科卒。同大学院修士課程修了。テキサス大学大学院(アメリカ文明)修士課程修了、博士課程単位取得退学。青山学院女子短期大学名誉教授。著書として『雑記帖のアメリカ』(慶應義塾大学出版会)、訳書にサルバドール・ダリ『わが秘められた生涯』(新潮社)、R・ナッシュ、G・グレイヴズ『人物アメリカ史』上下(講談社学術文庫)、ジェイムズ・フェニモア・クーパー『モヒカン族の最後』(福音館書店)等がある。
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