広く経済人に贈る、ラングロワ理論の入門書。 ▼著者のリチャード・N・ラングロワ(Richard N. Langlois)は、企業と資本主義との関係について、企業の境界論、ケイパビリティ論などを展開し、世界的に影響を与え続けている経済学者。 ▼J. シュンペーター、A. チャンドラー、R. コースなどの業績をたどりつつ、企業家、株式会社、資本主義市場の関係を明らかにする本書は、ラングロワ理論の真髄「消えゆく手」仮説の本質を平易に解説しており、ケイパビリティ論のエッセンスとも言える。企業研究の最先端に触れることができ、研究者はもとより、広く経済人の関心に応える良書。
▼21世紀、市場は新たな能力と秩序を獲得する! 絶え間なく変化する企業境界の動態を捉えて株式会社と資本主義の共進化を論じ、2006年シュンペーター賞(国際シュンペーター学会)受賞に導いた問題作。シュンペーター、チャンドラーの魂がここに甦る。


謝辞 日本語版への序文
第1章 合理化の進展 第2章 企業家の陳腐化 第3章 個人資本主義 第4章 株式会社の勃興 第5章 企業家の復権
訳者あとがき 参考文献 索引
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
【著者】 リチャード・ラングロワ (Richard Normand Langlois) コネチカット大学(アメリカ)経済学教授、経営学特別教授、農業・資源経済学教授。 2006年度シュンペーター賞(国際シュンペーター学会)受賞。 専攻は、組織経済学、制度経済学、経済思想、経済史
【訳者】 谷口和弘(たにぐち かずひろi) 慶應義塾大学商学部教授。ケンブリッジ大学ジャッジ・ビジネススクール(イギリス)アカデミック・ビジター。南開大学商学院(中国)訪問研究員。 専攻は比較制度分析、戦略経営論、会社論、グリーン・バリュー社会。 著書に『企業の境界と組織アーキテクチャ』(NTT出版、2006年)、『戦略の実学』(NTT出版、2006年)、『組織の実学』(NTT出版、2008年)など。訳書にR.ラングロワ・P.ロバートソン『企業制度の理論』(NTT出版、2004年)、C.ヘルファット・S.フィンケルスティーン他『ダイナミック・ケイパビリテ』(共訳、勁草書房、2010年)、青木昌彦『コーポレーションの進化多様性』(NTT出版、2011年)など。
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