帝国の文化とリベラル・イングランド
戦間期イギリスのモダニティ
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「英国性(イングリッシュネス)」、再考。 ▼20世紀前半のイギリス=大英帝国は、ナショナルな帝国主義を基底とする国民国家であるとともに、グローバルに展開=転回する「帝国」でもあった。 ▼この2つのイギリスは、どう共存し、対立し、変容していったのか。 ▼ウルフ、ロレンスらのテキストを「グローバル化する文化」の観点から再読し、両大戦間期イギリスのナショナル・アイデンティティを問い直す。


序章 英国モダニズムと帝国
第T部 「リベラル・イングランドの奇妙な死」再考 第1章 ブラウン夫人の表象――福祉社会、ジェンダー、リベラリズム 第2章 モダニズム的(反)成長物語のなかの優生学と女性参政権運動 第3章 リベラリズム以降の政治意識?――『ダロウェイ夫人』におけるスタイルへの意志
第U部 モダニズムの「国際」政治学 第4章 ロレンスとナショナリズム言説 第5章 退屈と帝国の再編 第6章 人種、英米関係、『羽毛の蛇』
第V部 帝国の ……
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大田信良(おおた のぶよし) 1961年生まれ。東京学芸大学教育学部教授。 東北大学大学院文学研究科博士課程満期退学。2008年、筑波大学で博士(文学)取得。専攻は、20世紀イギリス文学・文化 主要業績にLocating Woolf: The Politics of Space and Place. (共著 Palgrave Macmillan, 2007)、『D・H・ロレンスとアメリカ/帝国』(共著 慶應義塾大学出版会, 2008)、『愛と戦いのイギリス文化史1900-1950年』(共著 慶應義塾大学出版会, 2007)ほか多数。
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