「ナショナル・アイデンティティ」とは何か? ▼国際比較サーベイ調査のデータ分析を通じ、曖昧に語られがちなナショナル・アイデンティティという概念を明確にする意欲作! ▼「ナショナル・アイデンティティ」が各国の人々の意識においてどのように構成されているのか? 理論的・歴史的観点等を踏まえながら、量的調査データの統計分析を用いて詳細に論じる。


理論と方法 48号(2010年11月)「書評」(289頁)に紹介されました。

まえがき
第1章 国民国家とナショナル・アイデンティティ 1. 「国民国家」という前提 2. 国民国家の変容 3. 「今」・「ここ」・「普通」のナショナル・アイデンティティ
第2章 ナショナル・アイデンティティ研究の展開と概括 1. ナショナル・アイデンティティという概念――その定義の 「鵺」のごとき多様性 2. ナショナル・アイデンティティの影響要因について
第3章 分析視角の提示――いかにして概念的「鵺」をとらえるか? 1. ナショナル・アイデンティ ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
田辺俊介(たなべ しゅんすけ) 東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センター准教授。 1976年生まれ。東京都立大学社会科学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(社会学)。専攻は、社会意識(特にナショナリズムや政治意識)・計量社会学・社会調査方法論。 主要業績に、“An Exploratory Analysis of National Prestige Scores,” Social Science Japan Journal 12(2)(2009年)、「「日本人」の外国好感度とその構造の実証的検討─亜細亜主義・東西冷戦・グローバリゼーション」『社会学評論』234号(2008年)、「「日本人」であるとはいかなることか?―ISSP2003調査に見る日本のナショナル・アイデンティティの現在」南田勝也・辻泉編『文化社会学の視座』(ミネルヴァ書房、2008年)、「「近い国・遠い国」―多次元尺度構成法による世界認知構造の研究」『理論と方法』36号(2004年)他。
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